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I want BRAVERY
7話 Some irregulars
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部世界からの者。

 二つ目は、私の存在によって発生したイレギュラー。

 この二つのうちのどちらかだ。

「じゃ、ついてきて」

 私がジっと彼を見ながら考えていると、彼が振り向きついてくるように言う。

「はい」

 彼について2階へ上がる。

「2階は男子ね」

「はい」

 そんなことは知っている。

「3階は女子、で4階は会議室だから」

「わかった」

「で、君の部屋はこの廊下の一番奥の、右の方ね」

「こういう時って普通、部屋の前まで送ってくれるんじゃないの?」

 なんとなく彼がそれだけですまそうとしていることに不満を感じる。

「・・・」

 彼はふぅ、と息を吐くと廊下を歩き出す。

 もしかして図々しいと思われたか、いやそんなことはない。
 普通ここまでするのが礼儀というものだろう。

「こ、ここだ」

 彼は私の部屋の真向かいの部屋をチラチラ見ながら言う。

「?どうしたの?」

 一体何があるのだろうか。
 そこは確か、山岸風花の・・・
 いやおかしい。

 向かいの方にも3つ扉がある。
 一つ多い。

 私の部屋の向かいは一体。

「い、いやぁ、じゃ、明日はたぶん岳羽さん、あ、隣の部屋の子ね、が向かえに来てくれると思うか

???バタン

「彩君!」

「うぉぉ!?」

 その向かいの部屋から黒髪の女性が飛び出してきた。
 寝巻き姿のまま。

 そのまま彼にタックルするように抱きつく。

「どうしたの?こんな夜中に、もしかして・・・私を襲いに?」

「ち、違うから、離さんかい!」

「彩く〜ん。彩君彩君彩君・・・あれ?誰、こいつ」

 その黒髪の女は私を見た途端にテンションを下げる。

「あー、えっと転校生」

「・・・そう」

 獲物が増えた代わりに障害も増えたということだろうか。

「何ですか?ていうかあなた誰?」

 少しきつい言い方をしてしまった。

「暗超楓・・・3年・・・彩君に手出したら殺す」

「・・・稲城遥です。2年・・・彼氏さんなんですか?」

 もしここで彼らが付き合っているとすると、これは今後大きな障害となる。

「違うよ。夫だよ」

「違う違う」

 少し安堵する。

「彼は否定してますよ?一人善がりなんですね・・・フッ」

 馬鹿にしたように鼻で笑う私。

 彼女はそんな私をギロリと睨む。

 悪いけど、私の計画は誰にも邪魔させないから。
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