暁 〜小説投稿サイト〜
I want BRAVERY
7話 Some irregulars
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
の子の声が聞こえる。

「もう手を出したのか!?そんなに密着して!何をするつもりだったんだ!?」

 私の見える範囲に桐条美鶴が現われる。

 やはりゲーム内と同じでものすごい綺麗な人だ。

 しかし、どうも慌てている。
 私に悪印象を与えないため、というよりももっと他に、何か。

「ぇ?・・・あーいや、この子がいきなり寮に入ってきたから」

 手が離され、私の体は自由になる。

 彼にひねられた肩を少し回して不調がないことを確かめる。

「む、そうか。私の説明不足だったな。彼女は今日からこの寮に住むことになった」

 綺麗な赤い髪をしたその人は、私に自己紹介をしろ、とでもいうような目線を送ってきた。

 言われてからするのは尺だが、私はしぶしぶ自己紹介をすることにした。

「え、えっと、あの・・・稲城(いなぎ)(はるか)です」

「ふ〜ん。この子って、もしかして?」

「あぁ、そうだ。前もって言っておくべきだったな」

 そんなことよりも問題は、彼だ。
 もしかして岳羽さんの変わりなのだろうか。
 私が原作介入しているせいで、何かがズレていてもおかしくない。
 もしかしたら彼が岳羽さんの男バージョンの可能性もある。

「あの!すいません」

 二人がこちらを向く。

「あなたは一体誰ですか?」

 もしそうならば、彼も私の逆ハーに加える。
 回復系のスキルを持っている男があまりいないため、彼が岳羽の代わりならかなり楽になるだろう。

「俺は琉峰彩。月光館高校2年生。さっきは脅しみたいなことしてゴメンね?でも安心してよ」

 彼、彩はそういうと、ポケットから何かを取り出す。

「これペーパーナイフだから」

 問題はそこじゃない。
 実際に人を殺せる殺せないが問題ではない。

 殺されるかもしれない、そう他人に思わせる行為が間違いなのだ。

「そ、そういう問題じゃありません!た、確かに予定の時刻よりは遅れて着ましたけど、それだけでこんな対応され

なきゃいけないんですか!?」

 彼の名前からして、岳羽は他にちゃんといそうだ。

 となると、彼は何かのイレギュラーとなる。

 一体なんのイレギュラーなのか。

 アルカナに入っていなければ恋人になるのは難しい。
 しかし、ここにいるということは彼もペルソナ使いの可能性が大きい。

 となると、何かしらのアルカナを有していると思われる。

「荷物はすでに運んである」

「わかりました」

 私は桐条美鶴にそう返事した後、再び思考し始める。

 彼は一体どのような存在なのか。

 イレギュラーな存在にも二通りある。

 それは私と同じような形で原作を知る外
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ