第五話:黒猫の日常
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ふむふむ、相手はルドガーに生活資金を送っている相手かにゃ
話方からしてきっとルドガーのおじさん辺りのはず
間違っても紅髪の魔王(クリムゾン・サタン)なんて異名を持つ魔王なんかじゃないはず―
「そうかね、それはよかった、私も嬉しいよ」
「それはそうと、グレイフィアさんやミリキャス君は元気ですか?」
どうしてそこで銀髪の殲滅女王の名前が出てくるにゃ!?
しかも、その子供とまで面識があるってどういうことにゃ!!?
「ああ、それはもちろん、特にグレイフィアなんてついさっき私に容赦のない攻撃を食らわせたからね」
「………何をしたんですか?」
私の中のどこにでもいる普通の少年、ルドガー像がガラガラと音を立てて崩れていく中
二人の会話は続いていく
「いやー、リアスに会いたくなってつい職務をホッポリ出して会いに行こうとしたのが見つかってね」
それと同時に魔王像も崩れ去っていった
「それで結局要件はなんなんですか?」
「おや?お見通しかい、さすがだね」
「なにか不味いことが在ったんですね?」
「実はグレモリーの領域に堕天使の下っ端が勝手に侵入してきていてね、相手の拠点は今リアス達が制圧しているところなのだがどうやら相手も援軍を呼んでいるみたいでね、そちらを君に相手して欲しいのだよ」
「わかりました、直ぐに向かいますので場所を」
「ああ、場所は――――だ、それとルドガー君リアス達にはまだ君の正体を明かさないでくれ」
「なぜですか?」
「君が私の関係者だというのがばれるとリアスの素の生活が聞けないじゃないか」
「……わかりました」
「ありがとう、それでは頑張ってくれたまえ」
二人の会話を聞きながらルドガーとは何者なのかをもんもんと考えていく
……私が見てきたルドガーは嘘だったのかにゃ?
あの料理がすごく上手だけど
それ以外はどこにでもいる普通の少年と変わらなかったルドガーは偽物だったのかにゃ?
本当は私を利用しようとしていた悪者だったのかにゃ?
あの優しく撫でてくれた手は嘘だったの?
私は何やら変装した自分を見つめて呟いているルドガーをじっと見つめる
ルドガーは光と共に出した双剣を逆手に持ち感触を確かめるように素振りをする
どれだけ厳しく見てもその動きは一流のものだった
神器を持っているのは分かっていたけどここまで使いこなしているとは思ってもいなかったにゃ
それだけルドガーが普通だったから……
………一体今まで私が見てきたルドガーは何だったの?
「いってきます、クロ」
ふと気づくとルドガーが私の頭を撫でていた
その手は――いつもの様に優しかった
あ
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