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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
乙 J
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一言も発していませんし。」
「七人ミサキって、喋る妖怪だったかな・・・とはいえ、神格さえなくなればどうにかできそうではあるな。」
一輝はスレイブの案を採用する方向で決定し、ギフトカードの中から獅子王を取り出して抜刀する。
「我が百鬼より来たれ、髪切り!」
一輝がそう言霊を唱えると、黒い霧が集まって普通より大きなカミキリムシが現れる。
そして、髪切りを対象にして次の言霊を唱える。
「わが百鬼たる妖怪よ!今、我が武具に混じり、新たなる武とならん!」
その瞬間、獅子王が輝く霧に、髪切りが黒い霧になって交じり合い、それがはれると散髪用の鋏が現れる。
「うっわー・・・使いづら!」
「・・・頑張ってください、兄様。」
「隙を作るの、手伝ってくれよスレイブ・・・」
そう言いながら右手にスレイブを、左手に髪切りの鋏を構える一輝。
なんだか恰好がつかない感じになっているのだが・・・一輝は一つ溜め息をつくと、七人ミサキを見る。
そして、一人目が病魔を放つのと同時に走りだし、病魔を肘に作った結界に収めながら、その一人目の髪を鋏でほんの少し切る。
その一人目の足を引っ掛けて転ばせて、服ごと地面に小刀を突き刺して固定。その瞬間に背後から迫ってきた病魔を上に跳んで回避する。
「後六人か・・・髪が短いのもいるし、警戒もされてるし・・・」
「とはいえ、何か言ったところで何か変わるわけではないですよ。」
「ごもっともだな!」
一輝はもう一度上に跳んで病魔をよけ、二人を下敷きにして降りるとその二人の髪も少し切る。
「臨・兵・闘・者・皆・陣・裂・在・前。オン・ビシビシ・カラカラ・シバリ・ソワカ!」
そのまま次の攻撃を喰らう前に後ろに跳んで、さらには金縛りをかけて一人行動を封じる。
そのままそいつに向かって走る・・・ふりをして、先に残りの三人に迫りながら一人の体をスレイブで切り裂く。
それが復活する前に髪を少し切って、スレイブを逆手に構え、
「鬼道流剣術特ノ型八番、霞斬り!」
残りの二人を、完全に分断する。
そのまま髪を切ってから肘の結界を解き、病魔を補充することで傷を治す。
最後に金縛りに会っている一人の髪を少し切って、
「よし、これで終わりだな。」
武器を全て、収めた。
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