第185話 針と糸があれば―――!
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、なな、ななな、何とぉっ!チルチルが、セインとシプを包み込んだまま黒い布を地面に縫い付けているーーーーーっ!!?」
チャパティ・ローラの驚嘆の声が会場に響き渡る。
会場中の視線がチルチルに釘付けになった。チルチルは黒い布の端をセインとシプを包み込んだまま地面に縫い付けているのだ。それも、ものすごい速さで・・・
ハ「な・・何だありゃーーーーーっ!!?」
ル「えぇぇぇっ!?」
ショ「・・・・・」
ハッピーとルーシィが驚嘆の声を上げ、ショールは驚きすぎて言葉を失っている。
ユ「な、何あれ・・・か、怪奇現象!?」
エ「す・・すごい・・・!」
ユ「感心してどうするのっ!?」
ナ&グ&リョ「おいおいおいおいおい!ちょぉーーーっと待てぇーーーーーいっ!!こんなのぜってぇに有り得ねーだろーがっ!!!」
エルザの発言にユモがツッコミ、ナツ、グレイ、リョウが同じ事を叫ぶ。いつも同じ事を言ったら3人共喧嘩をするのだが、今の状況を目の当たりにして喧嘩をする場合でもないのだろう。
「怪奇現象」「有り得ない」と思っても、目の前でそれが起きているのだから全て現実なのだ。
会場中が大騒ぎになってる最中でも、チルチルは針を動かす手を一切止めようとしない。
セ「えっ・・ちょ、ちょっと・・・」
シ「あわわわわぁ・・・」
縛られて縫い付けられて真っ暗な状況にいるセインとシプは何も出来ずにただその場で立ち尽くしたままだった。
ア「ダハハハハ!相変わらずだなぁチルチルは。」
タ「針と糸があれば、アイツはどんなものでも縫い付けちまうからな。ある意味怖い奴だ。」
白い柳の待機場所ではアチュールとタクヤが面白そうにチルチルの様子を眺めていた。
ウ「得意技をあんな風に活かすなんて、チルチルもやるわね。」
ウララは感心したように呟いた。
チ「ふぅ〜。シェナ、終わったよ。」
チルチルはほんの数分で地面と布を縫い付けてしまった。ご丁寧に、セインとシプの動きを封じてるシェナの金髪だけ地面に縫い付けていなかった。
シェ「それじゃあ、これで最後ね。」
シェナの金髪に雷が帯び始めた。そう、シェナの金髪はまだ雷を帯びていなかった。
シェ「髪しぐれ、雷爆発!!」
黒い布の内側から金色の光が洩れた、と思った瞬間、バコォォォォォン!と凄まじい音を立てて爆発した。辺りが黒い煙で覆い尽くされた。
カイ「セイン・・・!」
リキ「シプ!」
月の涙の待機場所からカイとリキが身を乗り出す。
煙が晴れると、会場には黒い煤と傷だらけになって倒れているセインとシプ、「ケホッ、ケホッ」と咳き込むシェナと
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