第三十二話
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呼んでるぞ?」
「そっか。じゃあラッちゃん!私は土御門殺女!気軽に殺女かあだ名で呼んでね!」
「えっと、その・・・」
と、そう口ごもっていたら腕を引かれ、家の中に入るよう促される。
で、何も言えずに引っ張られていくあたしを見て、カズは何も言わずについてくる。
むしろ、軽く笑ってる感じで・・・こっちの気持ちも考えろ・・・
そして、そのまま階段で地下に降りて行き、土御門さんが広い部屋にカズを押しこむと、
『お誕生日おめでとう!』
という声とともに、クラッカーが大量に鳴らされ・・・カズがクラッカーの中身で埋められた。
・・・まず間違いなく。やり過ぎなんだろうけど・・・
「・・・なあ、色々と言いたいことはあるんだけど、まずいいか?」
「どうした、一輝?」
と、カズの質問に真っ先に反応した雪姫さん・・・何でここにいるのか、かなり気になるけど、今のあたしはそれ以上に気になる事があって、声が出せずにいる。
「じゃあ・・・これは悪ふざけか!?クラッカーの中身で埋まるとか、あり得ないだろ!?」
「まあ、正論だが・・・殺女がならせるだけならそう、と言い始めてな」
「ならせるだけにしても、この九人でどうやって・・・ああ、美羽か」
「はい。その・・・ごめんな、さい」
「いいよ、もう・・・全部殺女が悪いんだから」
「ちょっと!私が悪いの!?」
うん、あたしも話を聞いた限りだと土御門さんが悪いと思う。
でも、何でカズはこの状況でそっちが気になるのか・・・ってか、何でカズは匂宮さんと当然のように話して・・・
うん・・・そろそろ限界。
「ねえ、カズ。ちょっと聞いてもいい?」
「ああ、別にいいが・・・どうしたんだ?そんな態度なんて珍しい」
「どういう意味よ。・・・って、そうじゃなくて・・・これ、アンタの誕生パーティーなのよね?」
「みたいだな、この感じだと」
カズはそう言いながら、部屋を見る。
ケーキや『寺西一輝、誕生日おめでとう!』と書かれた横断幕。疑いようもなくカズの誕生日パーティーだ。
「つまり、ここにいる人はそれに呼ばれて?」
「なんだろうな。全く・・・どんだけ暇なんだか」
「だったら・・・何でこんなに、席組みの人がいるのよ!?」
失礼だとは分かっているけど、それでも中にいる、さっきクラッカーを鳴らしていた人たちを順番に指差していく。
「全く、何で俺がこんなところに・・・」
「全く、お兄ちゃんはもう少し人とのつながりを大切にしないと」
「そうは言うがな、夜露・・・席組みが九人も一つの場所にいるのは」
まず、妹と思われる人に振りまわされている席組み第一席、『降神師』の夜刀神白夜さん。
「ワシみたいな老いぼれまで誘ってもらってよか
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