6話 原作開始
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いが、女の子に良く思われないというのは結構悲しいものがある。
どうせこの2年生のうちだけなのだが、彼女の及ぼす影響は尋常ではない。
なんていったって、世界が終わりかけるのだから。
「わかりました」
「彩、案内してやれ」
「え?先輩は?」
「私は明彦が帰ってくるまでここで待機していなけばならない。ちなみに彼女の部屋は暗超の向かいだ」
「・・・いま先輩寝てますよね?」
嫌な予感しかしない。
あの人何故か、ある程度はなれていても俺の存在に気づくのだ。
「まぁ、『今』はな。・・・あぁ、それと」
「はい?」
「送り狼にはなるなよ?」
「・・・先輩使い方間違ってません?」
俺はため息をついて、女主人公の方を向く。
「じゃ、ついてきて」
「・・・はい」
ジーっとこっちを見てくる。
やっぱり最初にナイフを突きつけたのは間違いだったのか。
それとも腕を固めたことだろうか。
もしかすると、ちょっとドスの聞いた声で言ったのが間違だったのか。
「2階は男子ね」
「はい」
「3階は女子、で4階は会議室だから」
「わかった」
「で、君の部屋はこの廊下の一番奥の、右の方ね」
「こういう時って普通、部屋の前まで送ってくれるんじゃないの?」
「・・・」
俺はふぅ、と息を吐き出して廊下を歩き出す。
「こ、ここだ」
なんとなく声が震えている俺。
「?どうしたの?」
「い、いやぁ、じゃ、明日はたぶん岳羽さん、あ、隣の部屋の子ね、が向かえに来てくれると思うか
???バタン
「彩君!」
「うぉぉ!?」
腰にいきなり衝撃を感じる。
「どうしたの?こんな夜中に、もしかして・・・私を襲いに?」
「ち、違うから、離さんかい!」
腰に抱きついている先輩をなんとか引き剥がそうと奮闘していると、
「彩く〜ん。彩君彩君彩君・・・あれ?誰、こいつ」
「あー、えっと転校生」
「・・・そう」
先輩はジッと彼女の方を睨む。
「何ですか?ていうかあなた誰?」
彼女の方もいきなり睨まれてイラっときたのか、きつい言い方だ。
「暗超楓・・・3年・・・彩君に手出したら殺す」
「・・・稲城遥です。2年・・・彼氏さんなんですか?」
「違うよ。夫だよ」
「違う違う」
「彼は否定してますよ?一人善がりなんですね・・・フッ」
何を思ったのか、彼女と先輩の間に火花が散った。
「じゃ、じゃ俺はこれで」
ただならぬ雰囲気を感じ、俺はダッシュで逃げた。
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