第十二幕その四
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「やっぱり兄さんも綺麗にしないとね」
「たまにはね」
「よく見れば普段のつぎはぎの服も綺麗にしてるね」
「お風呂にも入ってるよ」
そこはちゃんとしているのです、モジャボロも。
「そうしているよ」
「そうだね、じゃあね」
「うん、オズマ姫のところに行こう」
「是非ね」
こうしたことをお話してでした、皆でオズマのところに行きました。するとそこにはもうかかしと木樵がいました。
かかしも綺麗に洗濯してもらってです、中の藁を新鮮なものに詰め替えています。木樵も全身に油を塗ってぴかぴかに磨いています。
その身なりをした姿で皆に言ってきます。
「やあ、ようこそ」
「僕達も丁度オズマのところに来たところなんだ」
「皆綺麗になったね」
「とても似合ってるよ」
「皆久しぶりね」
オズマは金と銀に輝く、刺繍まで丁寧に入れられたドレスを着ています。その頭には薄いヴェールと様々な宝石で輝く冠があります。
「お元気そうで何よりよ」
「お久しぶりです」
「戻ってきました」
五人がオズマに応えます。
「王女様もお元気そうですね」
「何よりです」
「ええ、私も元気よ」
にこりと笑ってです、オズマも五人に答えます。
「それではね」
「はい、もう少ししたらですね」
「パーティーですね」
「はじめるわよ」
そのパーティーをだというのです。
「皆もそろそろ来てくれるわ」
「最初が誰がでしょうか」
「この宮殿に来てくれるでしょうか」
「そのことも楽しみよね」
「はい、そうですね」
「どなたか来てくれるのか」
皆笑顔で応えます、そのうえで皆で宮殿のオズマの間で待ちます。するとそのお部屋に次はです。
二人の少女が来ました、彼女達はといいますと。
「あっ、ベッツイさん」
「トロットさんも」
「あら、あんた達もなのね」
「パーティーに参加するのね」
二人の少女、ベッツイとトロットが来ました。二人共ドロシーよりも少し年下で五人よりは年上の感じです。
その二人が来てです、こう五人に言うのでした。
「私達もパーティーに参加させてもらうから」
「楽しみにしているわ」
「はい、何かベッツイさんともですね」
「トロットさんとも」
恵梨香とナターシャがこう応えます。
「こうしてお会い出来ましたし」
「楽しみです」
「そうよね、今度は私ともね」
「私ともよ」
二人の少女は五人に笑顔で言うのでした、とても明るく嬉しそうなお顔で。
「旅をしましょう」
「一緒にね」
「その時はね」
ここでトロットが言うことはといいますと。
「キャプテンとも一緒だからね」
「キャプテン=ビルさんともですか」
「一緒ですか」
「ええ、そうよ」
トロットにとってキャプテンはまさに心からの友人です、
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