静かな夜〜
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「・・・う・・・」
「・・・!愛依!」
誰かに呼ばれ・・・目を開く。
「母、さん・・・?」
「愛依・・・よかった・・・」
「アタシ・・・」
「剛鬼に気絶させられたんだよ」
「父さん!?」
さっきまでいなかった父さんがそこにいた。
「み、見てたの?」
「リパルが感知してな。気になったから見に来たんだ」
「う・・・そうなんだ」
じゃあまた負けたとこ見られたんだ・・・
『愛依さん頑張ったッスよ』
「うん・・・」
「・・・おい」
「ひぃっ!?」
背後から剛鬼さんの声が聞こえ、咄嗟に父さんの背後に隠れる。
「・・・」
「いい加減慣れてやってくれ。流石の剛鬼も傷付くって」
「知也、勝手な事を言うな」
剛鬼さんがアタシを見る。
「とにかく、分かった事を言ってやる」
「は、はい・・・」
「お前は戦いの時は余計な事を考えるな」
「え・・・?」
「やはりお前は恋と咲の娘だ。頭の回転は速いが・・・咲と違い、深く思考に入りすぎだ」
「父さんは・・・」
「俺は浅い思考を複数展開できるんだよ。あと細かいのはリパル任せだけどな」
「だから咲は攻撃を回避する、もしくは攻撃する際には複数パターンを考え、即座に選択して実行する」
「・・・つまり?」
「愛依、さっきお前はどう俺に攻撃した?」
そう言われ、アタシは考える。
「そう言えば・・・なんとなくここだって思って・・・」
「そのなんとなくは全て、俺が回避できない位置に振られていた。現にお前の初撃は簡単にかわせたが・・・復帰してからは弾くことし出来なかった」
「えっと・・・?」
「単純に言えば、直感で行けって事。お前には恋の・・・飛将軍呂布の血が深く継がれてるんだよ」
父さんに言われ、アタシは考える。
「(・・・確かに最近理屈で戦ってたかも。ちょっとでも有利になった戦いは・・・全部開き直った時だもんなぁ)」
「つっても戦闘スタイルなんかそんなすぐ固まるもんじゃねえけどな。俺も亮もこの戦い方が染み付くには時間がかかったし」
「そうなんだ・・・うん。アタシ、少し考えてみる」
「おう」
「・・・」
ギュッ
「か、母さん?」
いきなり母さんがアタシを抱き締めた。
「・・・さっき愛依が気絶してた時」
「え・・・」
「・・・呼んでも起きないから、不安になった」
「母さん・・・」
「・・・愛依、離さない
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