静かな夜〜
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恋には甘いな、おい・・・」
「うるさい」
「・・・でも、丁度よかった」
「ん?」
母さんはとんでもないことを言い出した。
「剛鬼、愛依と戦ってほしい」
「えぇぇぇ!?」
「・・・なに?」
「か、かかか母さん!?いきなり何を!?」
「・・・強くなるには戦うしかない」
「そ、そうかもだけど・・・」
剛鬼さんはしばらく考えた後、方天画戟を取り出した。
「・・・いいだろう」
「相変わらず恋の頼みには弱いことで・・・」
・・・あ、これ逃げられない空気だ。
「(母さんって、絶対に自覚のないSだ・・・)」
さっきとは違う意味で泣きそうになったけど、アタシは偃月刀を構える。
「・・・行きます!」
「・・・来い」
アタシは踏み込み、右の偃月刀を振る。
ビュン!
「・・・」
・・・しかし、あっさりとかわされ、素早い一撃が返ってくる。
「っ・・・!」
ギャリィ!
「(同じ武器なのに・・・!一撃がまったく違う!)」
「戦いの途中で考えすぎだ!」
ドゴォ!
「っ・・・はっ・・・」
蹴りが鳩尾に叩き込まれ、アタシは地面を転がる。
「あ・・・ぐ、あう・・・」
息が・・・できな・・・
「・・・終わりか」
「・・・愛依・・・」
ふと視界に母さんの姿が入る。・・・拳が、握り締められていた。
「(違う・・・母さんは・・・Sとか・・・そんなんじゃなくて、純粋にアタシを強くしてくれようと・・・)くっ・・・あぁぁ・・・!)」
立ち上がり、片方の偃月刀を投げ捨てる。
「まだやるか」
「瞬殺じゃ・・・鍛錬に、なりませんから・・・」
アタシは武器を両手で構え、走り出す。
「やぁぁぁぁぁ!!」
アタシも・・・強くならないと・・・・・・!
ガガガガガン!!
攻める!ひたすら攻める!考えちゃいけない!
「はぁぁぁぁ!」
ただ前を見て・・・武器を振る!
「ほう・・・!」
剛鬼さんが受けに回ったのを直感で感じとり、一気に攻める。
「うああああ!」
闇を武器に纏わせ、一撃を重くする。
「(押しきる・・・!)」
「頭に乗るな」
カカン!
「え・・・?」
闇を籠めた一撃。それを素早い一撃・・・いや、二撃を当てられ弾かれた。
「ふっ!」
「がっ!?」
首を掴まれ、持ち上げられてから、地面に叩きつけられーーーーーーーーーー
ブツンーーーーーーーーーーー
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