暁 〜小説投稿サイト〜
真似と開閉と世界旅行
静かな夜〜
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「ん・・・椿に、周泰の嬢ちゃんじゃねぇか」

「明命で構いませんよ、リョウコウさん」


私と椿はリョウコウさんの隣に跳ぶ。

「・・・ほいほい真名を預けすぎじゃね?」

「ほいほい預けられる程の実力と信頼を持ってるんですよ」

リョウコウさんは苦笑して何かを操作すると、更に猪口が現れる。

「イケる口か?」

「人並みには」


「椿は・・・まだはぇぇな」

「ええー?」

「駄目ですよ、お酒は二十歳からです」

「お母様もまだ二十歳じゃないでしょー?」

「ま、呑むとしても一杯だけな」

「わーい♪」


椿は早速口に含み・・・顔をしかめた。

「うぇ・・・」

「ははっ、まだ子供だな。ほれ、こっちにしとけ」

「ちぇっ・・・」

リョウコウさんが差し出したジュースを椿はゴクゴクと幸せそうに飲む。

「お月見ですか?」

「おう、この世界は月と星がよく見えるんでな。次の戦に備えてのリフレッシュって奴だ」

「そうですか・・・あの、リョウコウさん」

「ん?」


「亮がお世話になりました。感謝致します」

「あー、そういうのは止めようぜ。ダチ助けんのは当たり前だし」

ヒラヒラと手を振るリョウコウさんを見て私は微笑む。

「それでも、です。私にとって亮はかけがえのない・・・大切な人なんです」

「なぁ明命、一個いいか?」


「はい?」



「お前、自分が原因で起こした失敗を後悔するか?」

「しません。全てを受け入れ、次を考えます。後悔なんて何時でも出来ますしね」

蓮華様に仕えたこと、亮と旅をしたこと、亮の身代わりになったこと・・・何一つ後悔はしていません。

「全てを受け入れるか・・・いいねぇ」

リョウコウさんがニヤリと笑う。

「やっぱ面白いわ、この世界はよ」



「ええ、とても大事な世界です」

リョウコウさんはフッ、と笑った後私を見る。

「しかし、いいんかねぇ?こんな美人さんと晩酌出来るなんてよ」

「そういうお言葉は自分の世界の方に言われた方がいいですよ?」

「おうおう、冷静な返しをどーも。んで、お前はいいのかよ?亮に浮気とか思われんじゃね?」

「亮はそんな小さい方じゃありませんよ。・・・ほら」

見ると亮と思春殿、それに亞莎がやって来た。

「あれ?明命に・・・リョウじゃないか・・・ん?あとは・・・」


「お父様ー♪」

「うわあっ!?」

椿が物凄いスピードで亮に飛び付く。

「えへへ、お父様大好き〜♪」

「つ、椿!?おま・・・」

ふと亮が私とリョウコウさんの持っている猪口を見たあと、椿を見てから再びリョウコ
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