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流星のロックマン STARDUST BEGINS
憎悪との対峙
29 3人の交差
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かの偶然にしては出来すぎている。
そんな気がした。
しかしそんな脅威を目にしても木場の意見は変わらなかった。

「...作戦に変更はありません。ターゲットが1人増えただけです。共に制圧、殺害しても構いません」

「....」
「随分と簡単に言ってくれるよ」

この映像を見れば、普通なら作戦を少しなりとも変更するのが普通だ。
Valkyrieはともかくスターダストには勝ち目がないということは瞬時に分かることだ。
しかし部下を駒としか思っていない木場は軽々と命令を出す。
シドウはため息をつきながら今の映像を見て、今、オペレートしてシステムに入り込んだ熱斗とロックマンの類似点に気づいた。
そして2人が同様している理由にも察しがつき、シドウ自身も偶然にしては出来すぎているように感じた。

「...2人だけじゃない...アイツにも似てる」

シドウはもう1人、熱斗とロックマン、そしてスターダストにそっくりな人間の存在を思い出していた。
忘れることが出来ない、自分の無力さを呪った過去の事だった。

「何が起こってる?」
「どうしてました?」
「いや...先日から続く一連の事件、もしかするとタダのPMCの暴走じゃないかもしれない」
「といいますと?」
「おかしいだろ?今までデンサンシティを拠点にしていた武器商がいきなり才葉シティの中学校を占拠してテロリスト紛いの行動に移った。それもいきなりアジトと思われる廃ビルが吹っ飛び、その前夜にはそのお得意の顧客たちが殺された。しかも決まって謎の電波体が現れる」
「じゃあ、そいつがロックマン」
「あぁ...多分な」

シドウは腕時計で再び時間を確認する。
このままでは木場の部下に事件の謎を解明する糸をプッツリと切られかねない。
少し焦りを覚えていた。
自分の部下にはゴム弾で木場の部下が人質に危害を加えようとしたら撃つように伝達したが、それでも100%ではない。
まず無いだろうがロックマンが警察やWAXAの兵器で殺された場合、もはや事件をこれ以上追えなくなる。
そうすればこの後、更に何か事件が起こる場合、予測も対処も後手後手に回り、多くの被害が出るのは避けられない。
シドウは再び深呼吸をして必死に頭を回転させながら、なんとか事態が好転してくれる事を祈った。


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