憎悪との対峙
29 3人の交差
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撃たれる可能性が高い。
ならばここで待ち受け、全て倒すしか無い。
それによって敵の人員を減らすことが出来、その後の人質の生徒たちを救出する難易度が下がる。
だが感付かれた以上、全ての作業において熟考、つまり冷静に分析して行動するための時間が無くなった。
よってこれからはちょっとしたことでも時間を無駄には出来ない。
そして深呼吸をしてポケットからトランスカードを取り出し、トランサーに挿入した。
「行くぞ、トラッシュ」
Trans Code 000 …
それによってシステムと体が共にスタンバイの状態になり、体の複数箇所に回路図のようなものが浮かび上がる。
その中の2本のラインが首筋から目に向かって伸び、眼の色も普段の栗色から青へと変化する。
そして左手を右の頬の前に構えると、横に翼を広げるように伸ばした。
『トランスコード!スターダスト・ロックマン!!』
STARDUST ROCKMAN!!
次の瞬間、彩斗は青い竜巻に包まれ、姿を変えた。
灰色のロックマン、スターダスト・ロックマンへと。
その姿はシルエットだけならば、間違いなく多くの人々はシューティングスター・ロックマンと勘違いする程似ているが、色、特に装備類では大きく異なり、よく知っている人間ならば全く別の存在に見える。
「...多少、改善されてる」
スターダストは少し肩を動かし、廊下へと歩いた。
その僅かな動きだけでハートレスの調節の効果が現れていると分かった。
前まではサイズの合わない体育着でも着て動いているようだったが、今度は思った通りに近い動きが出来るようになっている。
そして腰のユーティリティベルトには地下ガレージで得た新たな武器が装備されている。
そして前を向いた。
ビジライザーアイを失い、しばらく電波の見えない現実の世界を見ていたが、電波変換すると再び電波の世界を見れるようになる。
しかし妨害電波のせいで完全スノーノイズが荒れる世界だった。
右手でバイザーの感度を調節し、視界から電波を完全に排除し、数秒ぶりに現実の光景を目の当たりにした。
「おい!いたぞ!!」
「ロックマンだ!!!」
ジャミンガーと傭兵が銃を構えて廊下を走ってくるという恐ろしい光景だ。
その様子を見て、スターダストを口を開いた。
『さぁ、始めよう!』
その様はまさに『開戦』とでも呼ぶべきものだった。
ジャミンガーたちはスターダストと距離を取って足を止めると、一斉に銃を向け、まるで暴れる獰猛な動物を捕獲しようとするかのように襲ってくる。
「撃てぇぇぇ!!!」
距離は約20メートル。
ジャミンガーたちは躊躇わずに皆が一斉にマシンガンのトリガーを引いた。
スターダストに向かって弾丸が雨のように放たれた。
しか
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