憎悪との対峙
29 3人の交差
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「よし!!防犯システムの管理者権限を入手しました!!」
熱斗はロックマンをオペレートして入手したシステムコンソールをHP・Touchsmart Sleekbookに表示させた。
「オォォ!!」
周囲の隊員たちは打つ手無しだった防犯システムの攻略を僅か十数分でやり遂げた中学生の存在に驚きを隠せなかった。
「...何人かが地下に向かってます」
『地下のサーバールームのドアロックが数十秒前に解除されています。それを察知したんだと思います』
「...肝心のサーバールームのカメラは潰されてます...。会議室のカメラも...それに録画映像まで」
熱斗とロックマンはその映像データ、更にシステムログから次々と情報を解析していく。
その姿は実働部隊で機械オンチの隊員の多くが脅威に感じた。
今の時代はどんなに銃の腕が良くても腕っぷりが強くても、パソコン1台で装備を丸裸にされ負かされてしまうような時代へとなった。
パソコンだけで軍隊を相手にすることも国1つを落とすことも出来る。
この程度の小部隊ならばため息が出るほどに容易なはずだ。
この少年とネットナビを敵に回せば、自分たちなど取るに足らない存在だと誰もが恐れた。
「ふん、カメラ映像を手に入れろと言ったのに、役に立たないね、君は」
「!?カメラが潰された上、データも消されてたのに...役に立たないって...」
「まぁいい...突入するなら今だな。よし、突入を5分後に変更!!総員、配置に」
「!?...あの...クソ無能...」
シドウは裏で舌打ちしながら、木場の無能さに頭を掻き毟った。
自分がここで歯向かって木場を殴ろうとこの指令が変わるわけでもなく、自分が隊を追い出されれば手が無くなる。
やるなら命令に従うふりするしかない。
シドウは再び持ち場に戻り、深呼吸をして自分の銃のマガジンを引き抜いた。
そして新たなマガジンを装填する。
「おい、ゴム弾はあるか?」
「ええ」
「今時珍しいな、WAXAの隊員として優秀だ」
「普段から多めに常備してます。WAXAは制圧のためなら敵の命も味方の命を奪うような組織ではなく、諜報機関です。情報で人を救うんです。その為には捕らえて情報を聞き出す方が優先ですから」
「よし、じゃあそっちに変えるんだ」
「分かりました」
「もし誰かが人質もろとも撃とうとしたらこれで撃つんだ。意識は飛ぶだろうが命には別状はないだろう。責任はオレが取る」
シドウはそれを数人に伝達すると、再び深呼吸して使い慣れない銃の感触に緊張を覚えた。
「...あった」
彩斗は番号を確認し、目的のサーバーを見つけた。
ハートレスから預かった鍵でサーバーラックの開き、
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