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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第416話】
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「な、何の責任をとるんだよ……」

「うふふ、それは当日のお楽しみ……ですわよ♪」


 左手人差し指を唇の前に立て、茶目っ気たっぷりにウインクしながら答えるセシリア――ドキッと心臓が高鳴る――と。


「あんた……セシリアに見とれてるんじゃないわよ!」


 足を更に小突かれ、鈴音を見ると物凄く不機嫌な表情を浮かべていた。


「……ヤキモチ、妬かないもん」


 言葉とは裏腹に、僅かに頬を膨らませるシャルはジト目で見てきた。


「……お兄ちゃんのバカ……でも、これから……」


 フォークでパスタを食べながら一人ごちる美冬の言葉、喧騒の中でも聞こえるのは双子だからだろうか――そして、茹で蛸の様に赤く染まる。


「……私も負けてられないな……。 ぅん、もう少し積極的に行こうかな……」


 未来のそんな言葉も耳に届く――今思うと、未来って前にちょっとだけツンが入ってたのかもしれない。

 ――と、隣の美春が腕をつねって来る。

 痛みが全身に駆け抜け、何事かと思い美春を見ると笑顔のまま――。


「ヒルト、でれでれしないのッ!」

「わ、わかったからつねるな! 鈴音も足で小突くなって!」


 そう俺が返す中、ラウラは魚を切り分けながら――。


「ふふっ。 あまりヒルトを困らせるのはダメだぞ、皆」


 余裕の笑みを溢すラウラに、鈴音が――。


「何か今日のラウラは余裕たっぷりよねぇ……。 ヒルトが誰かに見とれても平気なの?」

「ふむ、確かにそれは由々しき問題なのかもしれない。 ……だが、夫婦の絆というのはそんな物で容易く壊れる物では無いのでな」


 切り分けた魚を食べるラウラを他所に、美冬が小さく呟く――。


「……一人で二歩三歩先に行ってたら余裕だもんね……。 美冬だって、今日で並ぶからいいけど……」


 誰にも聞こえないような呟き、そして横目で俺を見るとニコッと微笑む美冬に、本気なんだと思ってしまった。

 ……兄妹で本当にしても良いのかとも思いつつ、俺はカレーを一気に平らげた――。
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