旧校舎のディアボロス
オカルト研究部
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は言葉を失っている。
「この子は、いえ、これは堕天使。昨夜、あなたを襲った存在と同質の者よ」
言葉を失ったままの兵藤一誠に対し、リアスは説明を続ける。
「このだ天使はとある目的があってあなたと接触した。そして、その目的を果たしたから、あなたの周囲から自分の記憶と記録を消させたの」
「目的?」
「そう、あなたを殺すため」
「―――ッ!な、何で俺がそんな!」
「落ち着いてイッセー。仕方なかった………いいえ、運がなかったのでしょうね。殺されない所持者もいるわけだし………」
「運がなかったって!」
「あの日、あなたは彼女とデートして、最後にあの公園で殺されたのよ」
「でも、俺生きてるッスよ!大体、何で俺が狙われるんだよ!」
自分が狙われる理由なんてない、とでも思っているんだろう。
「彼女があなたに近付いた理由はあなたの身にとある物騒なものが付いているかいないか調査するためだったの。きっと反応が曖昧だったんでしょうね。だから、時間を掛けてゆっくりと調べた、そして、確定した。あなたが神器を身に宿す存在だと―――」
―――神器。それは僕も宿しているものだ。
ここは、現在動ける眷属の中で唯一の神器所有者である僕が説明を引き継ぐべきだろう。
「神器とは、特定の人間に宿る規格外の力を持ったアイテムみたいなものだ。歴史上に残る人物の多くが神器所有者だと言われている。神器の力で歴史に名を残したんだよ。当然、現代でも神器を宿す人間は多くいる。世界的に活躍する方々の多くにも、神器所有者は多いんだ」
「大半は人間社会規模でしか機能しないものばかりなのだけれど、私たち悪魔や堕天使の存在を脅かすほどの力を持った神器も多いわ。イッセー、手を上に翳してちょうだい」
説明を引き継いだり明日が兵藤一誠を促す。
「いいから、早く」
困惑する兵藤一誠をリアスは急かした。
急かされた兵藤一誠は左腕を上げる。
「目を閉じて、あなたの中で一番強いと感じる何かを心の中で想像してみてちょうだい」
「い、一番強い存在………。ド、ドラグ・ソボールの空孫悟かな………」
「では、それを想像して、その人物が一番強く見える姿を思い浮かべるのよ」
「………………」
「ゆっくりと腕を下げて、その場で立ち上がって」
言われた通りにする兵藤一誠。
この工程は、神器の発現を促す方法の一つだ。
この方法は力をすぐに使いこなせないが大抵は成功するので急ぎでない限り、すぐに|
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