第八章
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んてものじゃありませんよ」
いぶかしむ顔で師匠の言葉に返した。
「完全に別社会じゃないですか」
「そう、別社会だ」
ジョバンニもこのことを認めた。
「完全にな」
「そうですよ。けれどそこにあるんですよね」
「その通り」
「じゃあ何なんですか?」
目を顰めさせて尋ねた。
「それって。何なんですか?」
「後ろを見てみるとわかる」
「後ろですか」
「静かにな。あちらに変と思われないようにな」
「あちらにっていいますと」
「とにかく振り向けばわかる」
楽しそうに笑ってミショネに言ってきた。
「それでな」
「それで、ですか」
「わからないのなら御前には絵のセンスがないということになる」
楽しげな笑みのままでの言葉だった。
「それでな」
「僕に絵のセンスが」
「ただ。これだけは言っておくけれどな」
「はい」
ここでも笑ったままのジョバンニだった。
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