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ロックマンX〜朱の戦士〜
第二十四話 天才
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ルイン「うーん、良く分かんないけど多分。」

エイリア「ところであなたの隣にいる物体はなんなの?」

ルインの隣に浮かぶサイバーエルフ、ソニアを見つめながら言うエイリアにルインはムッとなる。

ルイン「物体じゃないよ。この子はサイバーエルフ。プログラムが実体化した生き物なの」

ゲイト「プログラムが実体化した生物?信じられないが凄いエネルギーを発している…こんな小さな身体のどこにこんなエネルギーを秘めているんだ…興味深い……」

ルイン「この子を調べたいとか駄目だからね」

ゲイト「なっ!?…くっ、頼む前に釘を刺されたか」

エイリア「けど、ルインの身体も解析不能な部分も多いのよ。あのケイン博士ですら解析出来ない部分が沢山あるのよ」

ゲイト「そうなのか…」

エイリア「それにしてもあなたはまた新しいプログラムを組んだんですって?あなたの組んだプログラム。私では解析出来ないわ」

ルイン「へえ、そんなに凄いんだ。」

プログラムを見せてもらうが、エイリアでも解析出来ないプログラムをルインが分かるわけがない。
親友の解析能力を知っているルインからすれば、エイリアでも解析出来ない程のプログラムを作り上げることが出来るゲイトの実力が分かる。

ルイン「でも何でゲイトはそんなに高度なプログラムを?」

ゲイト「僕はね、エックスやゼロ、君のような優れたレプリロイドを造りたいんだ。」

ルイン「…今のプログラムでも充分優れたレプリロイドが造れると思うけど」

今見せて貰っているプログラムは、恐らくケイン博士かドップラー博士クラスの科学者でようやく解析出来るレベルだ。

ゲイト「いや、まだだ。この前ケイン氏に渡したが解析されてしまった。これでは偽物しか造れない。」

ルイン「…君はどうしてそんなに上を目指すの?」

ゲイト「ああ、エックスやゼロや君のような優れたレプリロイドが沢山造られれば、この世界は更に栄えるはずなんだ。人間やレプリロイドの犠牲も少なくなり、平和の維持にだって貢献出来るはずさ!!」

瞳を輝かせて言うゲイト。
ルインはそれを見て笑みを浮かべた。

ルイン「そっか、頑張ってねゲイト。私は応援するよ」

ゲイト「ああ、ありがとう」

握手を交わす2人をエイリアは微笑みながら見守っていた。
それはまだ、あの悪魔により全てが狂い始める前の、幸せな一時であった。
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