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《sword art online》 ~クリスタルソウル~
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攻略自体はたまに手伝うって感じだけど」
「やっぱり! でも、なんでこんな所に?」
「近くでハーブを採ってたの。ここら辺にしかなくて・・・・・・ほら」
彼女はメニューウインドウを出現させ、それをアイテムボックスから取り出して見せた。
手の平の上にあったのは、本当にただのハーブだった。きれいな薄緑色をしている。思わず吸い込みたくなるような、清々しい香りだ。
「あ、いい香り」
「ね?」
「ハーブを調達するクエストがあるんですか?」
「これはただの嗜好品。お茶にして飲むの」
彼女はさらりと言った。
僕はちょっと、いや、かなり驚いた。プレイヤーが生きるか死ぬかで血眼になっている中、彼女はお茶のためにここへ訪れたと言う。強者の余裕というのか、マイペースというか。すくなくとも彼女は自分たちと違う価値観で生きてるようにしか思えなかった。
でなければ、お茶なんか飲んでいる間に少しでも多くの経験値を得ようとする筈だ。
「意外ですね。そんな事するなんて」
「なんで?」
「そ、それは、強い人ってずっと戦っているものだと思ってたから・・・・・・」
「そう・・・・・・」
沈黙が舞い降りる。
彼女は何か考えているようだった。
僕はただ立ち尽くしている。
こういう時はどうするといいのか。もう何を話したらいいか分からない。いっそ天気の話でもしてみようか。『今日は星空が綺麗ですねぇ』といった感じに。
「強いわけじゃない」
どこかへ飛びかけていた僕は、彼女の独白のような言葉で正気に戻った。
「本当は、戦いたくもないの。戦ったら戦った分だけ、終わりに近づいていくようで恐いから・・・・・・だから、こうやって忘れようとしているのかもね」
僕ははっとさせられた。
自嘲とも悲しみともつかない何かを滲ませた彼女は、攻略組の剣士などではなく、自分とさして年の変わらない少女だった。
すっかり思い違いをしていた。彼女だって恐いのだ。
僕と同じように何かに怯えながら、しかしそれでも勇敢に敵に立ち向かった。彼女の強さはきっと、そうやって手に入れたものなのだろう。
なのに僕は足がすくんで、自ら挑んだ強敵に対し何もできなかった。挙句、無様に殺されかけ、助けにきた彼女まで危険にさらしたのだ。
悔しくて、思わず両手を握りしめた。
「・・・・・・そうだよね。みんな恐いんだ」
「え?」
僕の呟きに、少女はうつむいていた顔を上げる。グレーの瞳と正面から目があった。
「あの、僕はナオって言うんだ」
考える前に、口が勝手に動いた。彼女は強い。それはステータスを超越したものだ。彼女といれば、こんな弱い自分にピリオドが打てるような気
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