DAO:ゾーネンリヒト・レギオン〜神々の狂宴〜
第二話
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「大まかな説明は……?」
水色の長い髪の毛をたらした、白い陣羽織の少女が問う。こちらの世界でも相変わらずバストサイズは大きい。
だが今はそんなことを気にしている場合ではない。というかもう気にしないと決めた。コハクは目の前の少女……ハクナの問いに答える。
「小波さんから聞いた。えっと……六門魔術、だっけ?」
「はい。この世界では、それを中心にしてレベルアップや戦闘が行われています。大まかにはALOの魔法と同じだと考えてください。独特の設定とかも聞いてますか?」
「確か、六門魔術の使用レベルが一定になると位階上昇、レベル上限の増加だっけ?」
「その通りです。今コハクさんは第三階位、レベルは40という特別措置をとっています。ステータスは小波さんの好み、というかなんというかで成り立っているので、ちょっと使いづらいかもしれません。場合によってはステータスの再設定はできますので、その時は言ってください」
「わかった。今のところ問題なさそう」
すでに先ほど、体は動かしている。さすがにSAO時代の壊れ性能、とはいかないが、少なくとも現実世界の体の二倍ほどは高機能だ。
頷いたコハクに、ハクナも頷き返して続ける。
「属性は地・光複合……セモンさんとお揃いですね」
「セモンと……」
柔らかく微笑むハクナ。だがその眼が穏やかではない。この一件温和に見える少女が、地味に恋愛面に関しては他人を茶化すことが好きなダークサイド人物であることが分かったのは結構最近である。
「《ギア》は今の所所持していませんね。余剰スキルポイントがまだ少し残っていたので、ギアの部分に振ってみてもいいかもしれません。それと……」
《ギア》とは、確かこの世界でプレイヤーやNPC問わず、住民たちの能力を決める要因の一つとなる特殊兵装のことだったはずだ。六門神によって異なるらしく、位階が上がれば上がるほど能力も強大になっていくらしい。以前カズから聞いたところによると、六門世界最強の六門神、《六王神》の保有する《ギア》は、巨大なゴーレムで、世界を破壊するほどの性能があるという。
そこまで言って言いよどんだハクナは、SAO時代のウィンドウの開き方によく似た操作でアイテムウィンドウを開くと、その中から一本の槍を取り出した。大型の槍は柄や刀身が黒く、しかし刃の部分はサファイアを思わせる深い半透明の青だった。
「《冥刀・青乱》です。《七人の剣鬼》の一人、蒼凪が使用した槍で、ステータスは最高峰です。六門世界を囲む山脈の一か所、《北東の山》の、常時台風を巻き起こしている場所から発見された、最強の《冥刀》の一つ。小波さんが、あなたに渡すように、と」
「さしずめ《妖刀》ならぬ《妖槍》って言った所ね……分かった。ありがとう」
「た
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ