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徒然なるバカに
チートキャラって本当どうやったら倒せるのか。
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末書なんてものを書くとは思えなかったからだ。

「そりゃ、おれが負けたんだから書くもんは書かんと、フェアじゃないだろ」

「優太くんが言うとなんかすごい違和感を感じるね……、あはは」

彼の言葉はいつにもましてズレており、理解に苦しむ。

そんなこと思うなら端から変なことしなければいいのに、と。

彼の中ではあの暴動、喧騒も雛菊との勝負の一環なのであろう。だからこそ、勝ち負けがついた時点てやることはやり、約束は守り、素直に負けを認めるのだろうか。

「まあ、始末書は書くけどおれは負けたとは一度たりとも思ってねえけどな」

前言撤回。彼も雛菊と同じ、極度の負けず嫌いだったのだ。


負けず嫌いで、傍若無人で、デリカシーがないけれど、子供みたいに笑う彼を見ていると、やはり気にかけている自分がいるのがわかる。


「あッ!そうだ、瀬川!おれ用事思い出したから帰るわ。あとは任せた」

と言うと否や、彼は逃げ去るようにあたしの前から姿を消す。


あたしは制止を求める言葉を発することもできず、彼の姿を見失ってしまった。

「あはは……、なんであたしはあの優太くんのことを気にかけているんだろう……」

声にするはずのなかった言葉が口から漏れた。


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