第三十一話
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った、ってだけなんだけど」
「助けられた側としては、そんなことは関係ないのよ。ただ、自分がピンチだった時に助けられた。それしか分かってないんだから」
そんなもんなのかねぇ・・・
まあ、だとしてもそれは。
「それは、憧れとか感謝とかを勘違いしただけだろ。少なくとも、長く付き合えば俺がそんな人間じゃないことくらいは分かるだろうし」
「そうね。アンタは基本、自分が気に入らない物を叩き潰すか、気まぐれで動くことだらけだもの」
さすがは幼馴染。よく分かっていらっしゃる。
「それと、アンタと深く付き合ってれば分かってくることはもう一つあるわ」
「そんなもんがあるのか。自覚すらしてなかった」
他に何かあるのかね?
俺の人間性なんて、問題児の一言で済むものだと思うんだけど。
「自覚がないのは分かってたけど、アンタは優しいのよ」
「・・・それ、どこまでも俺に似合わなくないか?」
少なくとも、優しい人間は気に入らない、というだけで人に攻撃しないし、殺しもしない。
だが、俺はその辺りが容赦なく出来てしまうんだよな・・・
「身内に、っていう限定がつくけどね」
「身内・・・?」
「ええ、身内。アンタが身近なヒトって認識してる相手には、どこまでも優しいわ」
「それこそ、過大評価じゃないか?」
「じゃあ、質問。もしもあたしだとか土御門さん、雪姫さんが危険な状態でアンタが命をかけないと助けられないとしたら?」
「命をかける」
無意識のうちにこたえていた。
「アンタはそれを本当にやれるから、身内には優しいのよ。助けられれば、後のことは考えないし」
「・・・反論したいが、いくつか実例を思い出したから何も言えない」
最近なら、命の危機ではなかったが何回か無茶してるし。
昔なら、まだあれをうまく使えなかったから何回か死にかけたこともあったなぁ・・・死ななかったけど。なんだかんだ、しぶとく生き残ってるなぁ・・・
「あ、そうだ。ずっと聞きたかったこと聞いてもいい?」
と、ゲームセンターに入ったところでラッちゃんに言われた。
すぐそばにあったアニメグッズのクレーンゲームに百円を投入しながら、「何だ?」と返事をする。
「アンタ、あの二人とはどういう経緯で知り合ったの?」
「どういう経緯、か・・・」
一発ででかいのを一個とりながら、もう考え慣れた返事を返す。
「まず雪姫は、俺と同じやつ・・・光也を後見人にしてる関係で、だな。さすがにあいつに汚い仕事を任せるつもりはないみたいで、俺の秘書をするってことで色々と援助を受けれてるんだ」
「ああ・・・そう言うこと。それで、アンタが自由にしていられるのは?」
「そこに、あいつが関わってくるんだよ」
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