僕の生まれた理由
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かったね」
「はい!」
僕は大きく頷いた。もう耳も足も尻尾も痛くはなかった。首もゆるやかだった。人間と聞いても怯えたりはしなくなった。
僕が動くと気がついたお嬢様が顔を向けてきた。優しい顔だった。
「こっちにおいで、こげんた」
そう言って自分の膝を向けていた。
「早くお行き」
「はい」
僕はお嬢様の膝に飛び乗った。柔らかくてとても温かかった。
そこに寝転がると背中を手で撫でてくれた。柔らかい手だった。まるで僕を包み込むように優しく撫でてくれていた。
僕が生まれた理由 完
2005・9・4
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