第二十二話 エックスのその後
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よる犯罪は増加する一方で減る気配が全くない…。隊長に就任はしたけど、毎日毎日目が回る思いだよ…。こうして体験してみるとシグマ隊長がいかに凄かったのか分かるよ。それからつい最近のことなんだけど、俺も特A級に昇級したんだ。一応、断ったんだけどね」
それはエックスがシグマを倒してから数日後の出来事であった。
エックス『…俺が、シグマの代わりに第17番精鋭部隊の隊長にですか?何故です?部隊には確か歴戦のハンターである特A級ハンターのビートブードがいたはず。実力も経験も申し分ない…俺より彼の方が適任では?』
イレギュラーハンター総監から聞かされた言葉に疑問を言うエックス。
『確かに普通ならばハンター歴、ランクからすればビートブードを隊長にすべきだろう。しかし奴は人類に反旗を翻したクワンガーの弟、そのような者を隊長にするわけにはいかん』
エックス『………だから俺を…ですか?』
シグマと数多くの特A級ハンターを倒してきたエックスは今やハンターベースにて英雄視されている。
そんなエックスがイレギュラーハンター最強部隊、第17番精鋭部隊の隊長になれば士気は大きく上がるだろう。
そんな人のいい笑みを浮かべる総監の企みを見抜いたのか、エックスは冷たい目で総監を見つめる。
『そ、それにこれはケイン博士からの推薦でもあるしな』
総監からすればシグマすら倒したエックスの冷たい視線を受けて正直生きた心地がしない。
重い空気が立ち込める中、ケイン博士がエックスの背中を強く叩いた。
ケイン『何イライラしとるんじゃエックス。お主は此度の戦いの最大の功労者じゃぞ。わしに言わせりゃ部隊長どころか新総監に抜擢されても決して可笑しくなど無いわい』
そう言ってエックスの背中を何度も叩くるケイン博士。
エックス『…そんな事ないですよケイン博士。ゼロやルインを初め…皆が俺を支えてくれたからこそです。俺の働きなんて…大したことではありません』
ケイン『謙遜する事はないわい。確かにゼロやルインの協力があったからかもしれんが、お主以外に一体誰があれ程の働きが出来たというのじゃ。わしはお主には幾ら感謝しても足りないくらい感謝しているのじゃぞ』
エックス『っ…ケイン博士…』
ケイン博士の顔は満面の笑みで満たされている。
しかしエックスは今のケイン博士の明るさは全て仮面でしかない事を知っていた。
いくら世界の敵となったシグマでもケイン博士にとっては息子同然。
エックスはシグマの仇なのだ。
そんなエックスに対して思うことがない等断じて有り得ない。
一方でケイン博士もエックスの気持ちを痛い程に理解し
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