任務【春海提督、はじめての着任! 艦隊の指揮に入られよ!】
第01話
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国内屈指の海軍兵学校。
この学校でトップに入ることは、国内トップであるのと同意である。
そしてこの学校には、特に抜きんでた才能を持った4人の若者がいた。
しかしこの4人、あまりにも特出した存在であった為に、正規のエリート出世コースからは外れた道を歩むことになる。
同時期、軍では秘密裏に極秘中の極秘プロジェクトが始動していた。
4人の若き軍人は知らなかった。
この極秘プロジェクトの中心人物として、軍が4人に目をつけていたことを。
ときは過ぎ、海軍兵学校を卒業する日が訪れた。
この日をさかいに、4人は数奇なる運命への道を歩むことになる。
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提督――それは艦隊の司令官である。
艦隊――それは複数の軍艦で編成された海軍の部隊である。
数ヶ月前のことである。
海軍兵学校を卒業したばかりの俺は、提督というありえないポストに就けられた。
異例の若さで提督に抜擢された俺は、この異常すぎる状況に不安を感じていた。
いや、不安なんて生易しいものではない。
むしろ恐怖を感じる。
提督なんていうとんでもないポストに就くということは、艦隊を指揮する司令官、つまりは艦隊のトップに立つということである。
そうなると俺は部下を持つことになるのだが、俺の部下となる人間は当然のごとく俺なんかよりも超先輩で超優秀な超軍人だろう。
俺からすれば雲の上の上の上の神様仏様みたいな方々を、こともあろうに部下として扱うなんて……ああ、考えただけで胃が痛い。
どんだけムチャぶりだよ……あまりにもムチャすぎて、肛門からブリッと胃が出てきそうだよ……
と、思っていた。
だが、現実はまるで違っていた。
まさか全く違う意味で胃が痛くなるような事態が待ち受けていようとは……
俺の名前は春海 碧龍(はるみ あおたつ)。
……なんともはや、いかにもな氏名である。
実はこの氏名は本名ではなく、育ての親がつけてくれた名前なのである。
この育ての親というのがかなりの縁起マニアで、俺にありがたい名前をつけようと必死に考え、考えに考え抜き、考えすぎてしまった結果、この名前になってしまった。
ちなみに俺はもともとみなしごで、実の両親は行方知れずである。
そして俺には血の繋がっていない、同い年の3人の兄弟がいる。
他の3人も俺と同じような境遇で、この育ての親に引き取られた子供達であった。
幸か不幸か……不幸にも、この3人の兄弟達も俺に負けず劣らずのキラキラネームがつけられている。
そんなキラキラした名前の4人は、同じ海軍兵学校に入学した。
そして自慢ではないが……自慢だが、俺達4人はかなり優秀な成績で卒業したのである。
卒業したその日、俺達
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