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【艦これ】艦隊これくしょん・闇 激戦!深海の亡霊、闇艦娘との闘い
闇艦娘との邂逅
第01話
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つく。

『この声、どこかで聞いたような……そうだ、以前ある人物の肉声テープを聞かされたことがあって……その人物のしゃべり口調、声色、声質……何より、声から伝わる異常なまでのプレッシャー……まったく同じものだ……その人物の名は……山本五十六提督』

 山本五十六提督――
 最終階級は元帥海軍大将。
 栄典は正三位大勲位功一級。
 俺のような下っぱ提督なんて比べものにならない、軍人中の軍人、トップオブ軍人である。
 その存在感、迫力、カリスマ性、軍人力、何をとってもこの方に勝る軍人はいないと、俺は確信している。
 他の軍人を圧倒するほどの軍人力を誇る山本提督は、世界的に見ても指折りの超ド級軍人である。

『確か史実では海軍甲事件によってソロモン諸島ブーゲンビル島で戦死したことになっていましたが……まさか生きておられたとは、連合艦隊司令長官山本五十六海軍大将殿』

『……若いの、ワシは海提、山本なにがしなどではない……深海の底深くに眠る亡霊のひとりじゃ……』

『あなたが亡霊? いや、亡霊なんかじゃない。まぎれもなく生きている人間の声ですよ。あなたの声からは軍人の魂がひしひしと伝わってきます……山本提督、なぜ深き海の闇の使者などと狂言じみた言い方をするのですか? ……山本提督? 山本提督!? 山本提督ぅぅぅッ!!』

 声が途絶える。
 海提……いや、間違いなく山本五十六提督であった。
 なぜ正体を隠すのだろうか……いや、それとも本当に別人なのだろうか……正直、声だけで判断するのは無理がある。
 俺は宙を見つめながら、表情を曇らせている。

『提督ー、発射ご命令をくださいでちー』

『……発射は中止する』

『えー! 中止でちか!? そんなぁ、でち……』

 ザパァッと浮上する伊58。
 伊58はふよふよと海上を浮遊しながら、くやしそうに闇艦娘達の背中を見つめる。

『全員、帰投せよ』

 俺は力無い声で艦娘達に帰投命令を出した。

“追撃せず”
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