第二十一話 希望
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『ああ、もちろんわしもそう信じている。お前がその正しい心を持ち続けるということを。未来の人々が…世界がそう願うことを…』
エックスの言葉に老人は心から嬉しそうに笑った。
カプセルの蓋が閉まる。
2人の顔に悲しみはない。
最後に残った菱形の窓にライトが顔を覗きこむ。
エックス『博士…』
ライト『さらばだ、エックス…ワシの…未来の希望』
それが最後の別れだった。
光が遠退き、意識が暗闇に落ちていく。
次の場面はハンターベースの屋上。
隣にはVAVAとの戦いで大破したルインがいた。
ルイン『……でも私は、エックスの優しい性格も悪くないと思うよ。あのチビペンギンやシグマ隊長達のような戦闘型よりも…きっと違う視点で見ることが出来るんじゃないかな?』
エックス『え?』
ルイン『私はエックスを信じてる…エックスならイレギュラーに対してのハンター達の指向も上手く変えてくれる可能性をね』
エックス『ルイン……』
ルイン『優しさが弱点になるなら私がそれを補ってあげるよ。私とエックスのコンビネーション。即興にしては上出来だったよね!!』
エックス『うん。君が俺に合わせてくれたからね』
ルイン『エックスがバスターでイレギュラーを牽制して私が決める!!』
笑顔を浮かべながら言うルインにエックスも笑みを浮かべた。
今思えばこの時からかもしれない。
彼女に惹かれたのは…。
彼女の無邪気な笑顔と言葉には何度も救われた。
更に風景が変わる。
次の風景はVAVAとの最後の戦いの直後。
大破したルインが弱々しい笑みで自分を見つめている。
そして…。
ルイン『つれ、てっ…て…エック…スとゼ、ロが…2人がつく、る…や…さ、しく…て…暖かい…平和な…せ、かい…に…』
それを言うと彼女は機能停止した。
世界が暗転する。
次は、多分自分が初めてイレギュラーを倒した時の光景。
イレギュラーを殺したことに対して、恐怖を感じていた時であった。
ゼロ『エックス、その心の痛みを絶対に忘れるな。痛みを負うのは誰でも辛い。だが、心が無ければ俺達はただの人形だ。それにな、お前はあの笑顔を守る事が出来たんだ…もっと胸を張れ』
ゼロの指差す方向にはエックスの手で助けられた人々がいる。
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