第二十一話 希望
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クスはバスターをシグマに叩き込んだ。
シグマ「何度やっても無駄だ!!」
エックス「(俺はゼロやルインのように強くなんかない…ゼロのような強さもルインのような勇気もない…だけど…)」
シグマを睨みつけ、何度も何度も砲撃を当てるエックス。
エックス「(だけど俺だって…平和を守りたいと願う気持ちの強さは誰にも負ける気はない。そしてゼロとルインが望んだ世界に2人を連れていきたいと願う気持ちは誰にも負けない!!)」
シグマ「しぶとい奴め!!」
エックス「ゼロもルインも最期まで諦めなかった…俺も最後まで諦めるものか!!」
どれ程熾烈な攻撃を加えられようとエックスは1歩たりとも退かなかった。
エックスはシグマの手の甲へと飛び乗ると、そのまま一気にシグマの腕を駆け上がる。
目指すはそう…メカニロイドの額にあるシグマの顔。
至近距離からのスパイラルクラッシュバスターなら防御壁を貫けるはずだ。
シグマ「!?」
エックス「スパイラルクラッシュバスター!!」
シグマ「ぐおおおお!?」
防御壁により大半は防がれたが、ようやくシグマにダメージを与えることに成功したエックス。
エックスはメカニロイドの頭部にしがみつき、バスターをシグマ本体に喰らわせる。
シグマ「ええい!!離れろ!!」
シグマがエックスを振りほどき、シグマの巨大な腕がエックスを床に叩きつける。
そしてエックスに向けて再び降り注ぐ電撃と火炎。
エックス「ぐああああああ!!!!」
激痛に絶叫するエックス。
更にエックスに向けて火炎と打撃が叩きつけられる。
それでもエックスは耐えて立ち上がる。
そしてシグマの頭部に向けてスパイラルクラッシュバスターを放つ。
一見すると大して効いていないように見えるが、シグマの異常なまでの精神力の強さを思えば、彼がエックスの攻撃で些かも怯まなかったからと言ってそこが弱点で無いと判断するのは早計だ。
シグマのメカニロイドのボディには通常弾やチャージショットどころか、スパイラルクラッシュバスターも特殊武器も通用しない。
ならばそこを攻撃するしかないのだ。
再びスパイラルクラッシュバスターをシグマに喰らわせようとする。
シグマ「甘いぞエックス!!」
シグマの額からゼロを破壊した砲撃が放たれ、エックスを飲み込んだ。
更にエックスの頭上から振り下ろされた腕がエックスの全身を強かに打ち据え、凄まじい速度で落下したエックスは、床上に激しく叩き付けられると数度バウンドし、そのまま力なく床に倒れ込んだ。
シグマ「勝ったぞ…この勝負…私の勝ちだ!!」
シグマの笑い声が響き渡る。
意識を失っていたエックスの脳裏を過ぎる光景。
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