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東方魔法録〜Witches fell in love with him.
39 愛想〜She is very cute.
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人狼を巻き込んで触れた傍から蒸発させる。
そして音が遅れてやって来た。
――チュドォォォォォォンン!!!
「…………………(美鈴、本日二度目の開いた口が塞がらない)」
「まだだ。超新星爆発は特異点を生み出し、光すら飲み込む闇となる…その先に何が広がっているのか
―ブラックホール!」
爆発の中心に黒い点が出来てそれを中心に空間が歪んだ。爆発の光と音で駆けつけた爆発の外にいた人狼を次々に引き寄せ飲み込んで行く。
「…………………あー、ははー…(美鈴以下略)」
「ふう、ざっとこんなものかな?おっとっと…」
今ので全魔力と妖力の8割使ってしまった。貧血みたいにフラっとした。いやぁ、怒りの衝動って恐ろしい。
さっきの二つの技はどちらも実際の数えきれない分の1を魔法で表現したものだ。本物はもっと大きいし、真空の宇宙でやってないからあくまで表現。勿論、洞窟には当たらないようにしている。大技で結構な魔力を消費するし、詠唱も止まって唱えないといけないし、狙いとか付けられないからあまり戦闘中に出せる技じゃない。今みたいに奇襲で使うと効果は絶大だ。
「それじゃ洞窟に行こうか」
残りの力が2割程度しか残っていないため、フラフラとした足取りで洞窟に向かう。
「あ、えっと…明希様。あの黒いのはどうされるのですか?」
美鈴は今もなお人狼を吸収し続ける極小ブラックホールを指差しながら言った。
「放って置けば容量がなくなってその内消えるよ」
「自然消滅!?で、飲み込まれた人狼は…?」
「俺が作った空間に送られる。美鈴なら飲み込まれても自力で脱出出来るんじゃない?まあ、月のない人狼には無理だと思うけど」
物凄い爆発音と衝撃で私は目を覚ました。手や足を動かす度にジャラジャラと鎖が音を立てる。
汗で全身がベタベタして埃がかかって最悪。髪が傷んでしまうじゃない。
「おい!なんだ今のは!?」
「俺見てくる」
二体の見張りの人狼のうち一体が様子を見に行った。
多分明希だと思う。相当怒っているに違いない。あぁ、明希。早く来て…。
………………………………………
……………………………………
…………………………………
「ちっ!誰も帰ってこないじゃねぇか」
先程様子を見に行った人狼が帰って来ないことにイラついた人狼はダラダラとした足取りで牢屋から離れて行った。
―バキメキドゴォ!
離れていった傍から人狼が向かった方向から体が破壊される音がした。
そしてやっと現れた私のダーリン。
「パチュリー!」
明希は持っていた剣で牢屋の鉄格子を切断して牢屋の中に入ってきて、抱擁した。
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