合宿編
二十一話
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、鋭く尖った。
未発達とは、いったい何処を指して言っているのだろうか。やはり胸部か? 胸部なのか? 昨夜ダメージを受けた者総出で説教されたのに、まだ懲りないのか。そうであるならば、此れからもまだ言う積もりならば――――。
アインハルトは回顧録を置き、誓った。
クラウス、見ていて下さい。彼の血統に必ずや天誅を下します。本日の模擬戦、トレードした三戦目で敵対した時の分も込めて。
ルーテシアの指示の下、ガリューの高速投げでアレクが此方の陣地にぶっ飛んで来た時、アインハルトは真っ先に対峙したが、覇気をクレイモア地雷のように飛ばされ、してやられた。撃墜までいかなかったが、アレクは煙を巻くように逃げ、その後も対決出来ずに終わってしまった。ティアナが放つ、お仕置きのファントムブレイズでアレクが沈んだ為に。
「……アインハルトさん?」
ゆらりと立ち上がるアインハルトにヴィヴィオは不穏な雰囲気を感じ、訝しげ声を掛けるが、そんな事は返答でどうでもよくなった。
「アレクさんをお仕置きします。ヴィヴィオさんもやりますか?」
「――――はいっ!」
お仕置き=擽り、とヴィヴィオももう分かっているのでアインハルトを止めはしない。寧ろ、ヴィヴィオも盛大に笑われてお冠なので、即同意して未だ転がるアレクににじり寄った
「……ん? お前等なに――――」
◇ ◆ ◇
「昨夜はお楽しみでしたね」
「だから楽しんだのは向こうだっつてんだろボケェ……」
朝食後、ニヤニヤとしながら突っ掛かるルーテシアに、まだ言うか、とアレクは心底面倒そうに答えた。
昨夜、アインハルトとヴィヴィオに襲われたが、アレクは成されるがままを良しとせず応戦し、二対一の取っ組み合いが始まった。
アインハルトが掴みに掛かり、応戦するアレクの隙をついてヴィヴィオが懐に手を伸ばし。反対にヴィヴィオが掴みに掛かればアインハルトが手を伸ばし。そして、力ずくで退かし転がり逃れるアレクを押さえるように、寝技の応酬へと移行。
だが、まだ疲れが残る身体では限界が早く、気づけば三人で縺れるようにして眠っていた。ただ、目を覚ました時、探しに来たコロナとリオに加えエリオまで居たので、この話題は瞬く間に広がっていった――
「でもほらぁ、この写真だと両手に華じゃない。ナニかあったとしか思えないんだけどなぁ〜?」
――眠りこけた写真付で。
コロナのデバイスであるブランセルはカメラ機能も充実し、高画質な写真がとても良く撮れる。なので映る三人の表情も鮮明。だらしなく頬を緩ませるヴィヴィオとあどけない顔のアインハルト、その二人の枕になり寝苦しそうなアレクが確りと映っている。
ルーテシアはチラリとアインハルトの方も見るが、アインハルトは恥ずかしそうに顔を
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