31話
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「私の名前はカイ・テンノウジです。」
「アーニャ・アールストレイム。」
「私はジェイル・スカリエッティだ。」
「まぁ、掛けてくれたまえ。」
そう声を掛けられたので椅子に着席します。
「それで、君達の目的は何だ。」
「私達はそこにおられるカザハラ所長に頼まれて、伊豆基地までグルンガストの搬送を手伝っただけですよ。」
「確かに、そうなのだろうが、だが、それは建前なのだろう。それを裏付ける様に君達の機体は明らかに性能が高すぎる。他の目的があるのは確実だろう。」
「そう言われましても私達は民間の協力者ですよ。カザハラ所長に頼まれ、DCの勢力範囲を越えなければならなかったので、武装を強化していました為ですよ。私達は傭兵みたいなものですから。」
「それにしても、君達の機体はおかしい事ばかりだ。全てにおいてな。それにあの戦艦はヒリュウ改によく似ている。そこらへんの説明はどうする。」
「(うちの戦艦を元ヒリュウの艦長に誤魔化すことは、流石に無理がありますか。)そうですね、テスラ・ライヒ研究所、マオ・インダストリー社とも協力関係にありますから、そのためでしょう。」
「フム。」
そんなやり取りをしているとイングラム少佐が声を掛けます。
そのイングラム少佐の目なのですが、私のみを捉えており、酷く鬱陶しく感じます。
獲物を捕らえようとする肉食獣の様です。
(まぁ、彼の場合、操られているのですから仕方ないんでしょうが。)
「傭兵なものだと言っていたな。私達に協力しないか。協力してくれるのなら便宜を図ろう。」
「それって、どういうことですか?」
「簡単な事だ。今行っている作戦を手伝ってくれるのなら、こちらの管轄として、軍からの干渉をさせない様にしよう。こちらとしても、作戦に手伝って貰え、君達の監視を堂々と行う事が出来る。」
私とジェイルはこうなる事を予想していたので涼しい顔で受け流し、ダイテツ艦長はその成り行きを観察していますが、テツヤ大尉は何かを言いたそうな顔となり、カザハラ所長はイングラム少佐らしくない態度に困惑し、アーニャはイングラム少佐を明らかに睨んでおり、そして、アヤ大尉の顔は悲しそうな様子でした。
「それで、その作戦とは何ですか?」
「アイドネウス島にあるDCの本拠地に強襲を掛ける。」
「無謀な作戦ですね。その作戦は成功確率って1桁ではないのですか?」
「フッ、約8%だ。」
「それで、協力にしないとどうしますか?」
「君達の武装を接収させてもらう。そして、君達も拘束させてもらおう。」
「それって、完璧に脅しですよね?」
その言葉にカザハラ所長はあわってて取り成します。
「おいおい、こいつらの事は俺が保証してやる。それくらいにしとけ、イングラム。」
「そういうわけには
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