第一話 フラグ建造士 アリス☆提督
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「本部から!? えっと…… 小学生にも分かる『ていとくいらいちょー』?」
おどおどしている電ちゃんから本部から私宛に届いたとされる資料を手に取り、私は訝しく呟いた。
い、一体何だ、この人を小馬鹿にしたような名前は……!
まあいっか、取り敢えず読んでみよう。
パラパラパラーっと。
ふむふむ、リスト化されているから案外分かりやすくて内容も至って真面目だ。
これがその内容である。
・艦娘を建造せよ
・艦隊を 作って見せよ ホトトギス
・解体してみよう(これは嘘で対処)
・出撃してみよう
・遠征してみよう
・アイテムを作ろう。
等等。
「うーん、今は疲れてるけど…… まあ、簡単な方から先に終わらせよっか? そしたら後が楽になるし」
「はい、電もそう思います!」
じゃあ、早速一番初めの項目の艦娘を建造せよから……
そう思い、立ち上がった瞬間。
ビー! ビー! ビー! ビー!
「きゃっ!?」
「はわわわ!?」
突如として、ビービーっという甲高い警告音が部屋に鳴り響き、私と電ちゃんは声を上げて驚いた。
ちょちょちょ、いきなり何なの!?
「い、一体これは何事!?」
「この警告音は他司令官がここにやってきた合図なのです! しかも、艦隊で……」
「え、艦隊を率いるって……何をするつもりなの?」
「えええ、えっと、きっと…… 恐らく、演習だと思われます」
演習、それは同じ国の部隊同士がお互いの能力を上げる為に行われる、本格的な戦闘を模した模擬戦である。
でも、あくまで演習はお互いの提督同士の許可が無ければ出来ないのでは無いの? そう思い、電ちゃんに聞く。
すると、電ちゃんはちょっと震えながら口を開いた。
「え、えっと。本来の演習と違い、いきなり攻めてきたりっとかがあるのです…… すごく本格的…… ですよね?」
「確かに本格的……! まさか奇襲込みまでも演習に取り入れてるだなんて! でも、私はまだ艦隊すら作ってないのにーーーー!」
ともかく、私達は急いで甲板へと出る。
そして、いつの間にかユウキが持っていた双眼鏡をもらい、遠くの海面に浮かんでいる相手の艦隊を確認した。
「ひいいいいいい! 本当に攻めてきてるぅぅぅ!!」
私は戦々恐々し、双眼鏡を落として震え上がる。
いやいやいやいや無理でしょ!? もう私のメンタルは白旗同然よ!
「こ、ここは電が一人で戦います!」
「えっ!? 大丈夫なの、電ちゃん!?」
「大丈夫です、私は駆逐艦なのです! 回避には自信が……」
電ちゃんが勇ましく、そう高らかに宣言したその時。
ドォォォォォォン!!
耳を
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