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ウィザード外伝-仮面ライダーサマナー-〜指輪の召喚師〜
怒りの召喚
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うものが存在しない。ハッキリ言って飲食の意味は皆無に等しい、しかしマカラという一個体(ファントム)はこの世に誕生した時点で既に満たされぬ激しい空腹を感じているため、人間の捕食は彼にとっては抗えぬ習性の様なものだった。
『フンババ様、この愚か者への制裁はそれくらいにして…私が先程お話し致しました例の者の対処は如何なさいましょう?』
『召喚師、だったか?ワイズマン達の方も魔法使い共の相手で手こずっているというのに…また訳の解らない者が出て来たか、うぬぅ…。』
『ぐがっ!?』
カラドリウスからの報告を聞きながらフンババはマカラをその辺へ乱暴に投げ捨て、召喚師・サマナーについて暫し、考え込み…
『ふむ…よし、マカラ、今一度チャンスをやる。その召喚師とやらの首を取って来い、もし成功したら今後、貴様の悪癖(しょくじ)に関して一切干渉せん、無論、カラドリウスにも口出しはさせん…どうだ?』
『…ッ!?フンババ様ッ…何をッ…!!』
フンババはマカラにサマナー抹殺を命じ、更にはその見返りとしてマカラが今後いくら人間を喰い殺しても全て無罪放免にするという破格の条件を付けたため、カラドリウスは驚愕した。
『ほ、本当だな…!?』
『オレに二言は無い、解ったなら、ほれ…とっとと行ってこい。』
『ギャハッ…!や、約束忘れんなよ…!!』
まさかの報酬にマカラは恐る恐るフンババの機嫌を伺う様に確認を取り、OKサインが出るや否や、自信たっぷりに額の口を大きく吊り上げながらニヤリと笑い、この場から姿を消した…。
『よろしいのですか…?あのような事…』
『構わん、むしろ最初から期待などしておらん…召喚師とやらの力が如何程かを見極めたいのでな、それに神隠しの件…奴が関わってるかもしれぬ』
『フフ…なるほど、そういうおつもりで…』
そう…フンババは最初からマカラを捨て石にするつもりでいたのだ。サマナーという未知の存在を知っておくために…フンババの意図をようやく理解したカラドリウスはクスッと黒い笑みを浮かべた。
一方…
「はあ…はあ…!!どこだ!どこに行ったんだ!?鈴鳴ちゃん!!」
手持ちの全財産を支払い、阿修羅像を弁償した銀嶺は見失った鈴鳴の行方を探し回っていた。その顔は完全に焦燥しきった様子であり、マカラとの戦いで見せていた余裕など完全に無かった。
「マズイ…マズイ…!!あの眼は…間違い無く、ゲートだ!!」
そう…殴られる直前に銀嶺はしっかりと鈴鳴の眼を見ていたのだ。結果は彼女がゲートであることが判明したという最悪なものだった。
「頼む!間に合ってくれッ!!」
もしもまたファントムがなんらかの形で彼女に襲い掛かり、絶望させようものならば…それだけはなにがなんでも
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