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健全ドラゴン ダイミダラー
裏切りのナイト

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「会長、少しお話があるんですが」
「どうしたの巴柄?何かようかしら?」
「少し大事なようなので屋上で良いですか?」
「いいわよ。でも、珍しいわね。あなたが私に用なんて。何か大事な事なのかしら?」
「すみません、ちょっとここでは言えません。屋上でお話しします」



ごめんね。みんな、私はみんなを今から裏切ります。
でも、私はみんなの為にも心を鬼にしないといけないんだよ。



「「「「会長がさらわれただって!!」」」
生徒会室に集まった眷属のほとんどが唖然としていた。
会長はかなりの実力の持ち主なのにその会長がさらわれたのだから驚くのは当たり前かな。
眷属にその事を伝えた椿姫さんも未だに信じられないという表情だった。
そして、椿姫さんは1枚の手紙を私達の元に差し出した。


『貴様らの主は預かった。返して欲しければ我が本殿に来い。
我らは貴様らを刈るための準備をして待っているぞ。もし、来なければ貴様らの主の命は無いものと思え!! 巡 総一郎』

と手紙には書いてあった。
巡 総一郎。巡家の当主にして、日本最強クラスの剣士。
更に巴柄さんの父親でもある。
私は慌てて周りを見ると巴柄さんがいない。
もしかして、巴柄さんも巡 総一郎に…………。
「椿姫さん。もしかしてめぐり巴柄さんも………」
私が可能性の話をする前に止められた。
その目を見てどういう事かを悟った。
今はその可能性を言ってはいけないと。
おそらく、私の予想通りなのだろう。
もしかしたら椿姫さんは知っていて、あえて言わなかったのか、不安を増やすだけだから。
「とにかく、我々は今から敵の本拠地である。巡家の本殿に向かいます!魔王様からも許可は得てます!」
「了解です!会長を拉致した奴等はボコボコにしてやりましょう!」
「「「おーーー!!」」」
そして、私達は巡家の本殿に向かった。

この時の私達は知らなかった。
これから始まる残酷な戦いの事を…………。
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