第三話 始動の部室
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放課後、三日月夜空に出会いお前をリア充にしてやると言われて三日が経過した。あれ以来彼…いや、ここでは英雄王と呼ぼう。英雄王はボクに全く話しかけて来ない。まるで、あの日なにも無かったかのように。
ーいや、実際なんにも無かったんだけどね…
それでも、英雄王の言葉にはなんらかの重みがあった。まるで、俺が絶対だと言い聞かせるように、英雄王は言い切ったのだ。
だが…三日も音沙汰なしとなるときっとアレはやはりからかっただけなのだろう……………
「おい、小鷹。」
………とか、思ってる時に限って、なんで来るのかなぁ…
帰りの支度をしながら、声のした方つまり英雄王の方に顔を向ける。
「えっと…なに?三日月くん…」
「おいおい小鷹。なに他人行儀な呼び方してんだ?俺のことは親しみと敬意を込めて“夜空様”と呼べ。」
「うん、わかったよ。“英雄王”。」
バチりと、火花が散った気がした。別に仲が悪いわけではないのだろう。今のもちょっとしたジョークのつもりだったのだろう。だが、その妙な馴れ馴れしさが小鷹の神経を逆撫でする。今までこんな感じで話しかけてきた奴らは、いつもこんな感じで言えば引き下がったけれど、彼は違った。
ニヤリと不敵に笑いしてやったりといった顔をした。
「それでいい。もうさっきみたいに気持ち悪い呼び方すんなよ。」
ーまさか、これを狙ってたのかな?
まあ、いいか。彼のことを理解するのには、まだまだ時間がかかりそうでです。
??????????????????
やっと、話しかけることができた。あれから三日。下準備はとっくに終わっていたが、なかなか小鷹に話しかけることができなかった。理由はどう話しかければいいかわからなかったのだ。いつも見ず知らずの女子から話しかけられることはあっても自分から話しかることなど一度もない。
結局、夜空は知り合いに「女子に話しかけるにはどうすればいいんだ?」などと、聞く羽目になり大爆笑された。彼女曰く
「夜空君は本当不器用ですよね〜。そんなんだから友達少ないんですよ?」
だそうだ。大きなお世話なのだが。
ーあの赤チビ一回しめるか?いやいや流石に女に手を出すのは…
真剣に考え始める夜空なのであった。
「それで?久しぶりに話しかけてくれたけど、何の用?英雄王。」
小鷹の声で現実に引き戻される。そうだ。今はあんな赤チビの話ではなく小鷹の話しだ。
「お前、今日この後どうせ暇だろ」
決めつけにかかっているが、これは実際のことなのだ。夜空でさえ放課後は毎日と言っていいほど暇なのだから。現に小鷹も言葉につまっている。
「い、いや、今日はちょっと用事があって……」
「嘘つけ。顔
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