【ゼロの使い魔】編
026 帰還
[1/4]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
SIDE 平賀 才人
ウェールズに依ると、俺が捕縛した金髪カールの男の名前は、オリヴァー・クロムウェルと云うらしい。俺の記憶が正しいなら、レコン・キスタの首魁だったはずだ。……つまり俺は、レコン・キスタの頭を捕まえてしまって、レコン・キスタを事実上の崩壊に追い込んでしまったらしい。
レコン・キスタの残党の士気を下げる事を狙い、オリヴァー・クロムウェルは打ち首の後にその首はニューカッスル城の城門に晒されり事になったそうだ。……尤も、逆にオリヴァー・クロムウェルの敵討ち≠名目に士気が上がらなければ…とも思わくもないが。……まぁ、そう≠ネらない為にちょっとした細工≠ヘするつもりだが。
(……それにしても、まだ続くか? この戦争は)
今回はロイヤル・ソヴリン号を奪還しただけで──オリヴァー・クロムウェルを処刑しただけで、レコン・キスタを殲滅した訳ではない。第二、第三のクロムウェルが現れるかもしれない。
……事実の纏め──と云う名の現実逃避は終わった。マルチタスクのサブを全てシャットアウトし、目の前に鎮座している人物へと注意を向ける。
「つまり、そなたがオリヴァー・クロムウェルを──貴族派の首魁を捕縛したと。……これら報告は嘘偽りは無いな?」
「はっ、始祖ブリミルに誓って」
……因みに、現在俺は先の戦の戦績を現アルビオン国王に──ジェームズ1世陛下に報告するために、ジェームズ1世陛下に謁見している。
「なるほど、誠に大義であった。そなたにはそれ相応の褒美を取らせよう」
「恐悦至極に御座います」
貰える物は欲しいし、ここで断ったらジェームズ1世陛下の面子を潰す事になるので、すんなりと報奨は戴いておく。……ギーシュやルイズ達にも報奨の話は行くらしいし。
「さて、話は変わるが…そなたは確かサイト・ヒラガと言ったな? ……倅のウェールズから聞いた話では、そなたは虚無≠持っていて、その虚無≠扱う事が出来ると」
「左様に御座います」
嘘は言っていない。……真実じゃない事も交えて言っているだけで、嘘は言っていない。
「では、そなたが自身を虚無≠ニ言い張るその証を見せる事は出来るか?」
(……これは困った質問だぞ。っと)
内心でどこぞの黒い服の赤髪の様に呟くが、この質問──虚無≠フ証明は本当に困った設問である。……何故ならば、オリヴァー・クロムウェルが“アンドバリの指輪”を用いて自身が虚無≠セと嘯いていた様に大概は眉唾物であり、その真偽を別ける方法は非常に難しい。……それこそ、ロマリアの坊主共を引っ張って来なければならないほどに。……否、そこまでしても判らない可能性もある。
“アンドバリの指輪”について知って
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ