マクロスF
0675話
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うやくこのEX-ギアというのがどのようなシステムなのかを理解する。ようは、極度にバランス感覚を要求されるパワードスーツな訳だ。着ている者のほんの少しの動きでもそれを増幅して実現させるような感じと表現すればいいだろうか。
そのまま1歩を踏み出しながら体重を掛け、前方へと進んで行く。そのまま、今度は右側へと体重を掛けてカーブしていく。
確かにかなり過敏だが、それなりに慣れれば対応するのは難しく無いな。
「ちょっ、お前、何でいきなりEX-ギアを使いこなしているんだよ!?」
まるでスケートをするように格納庫の床を動き回っている俺を見ながら、ミハエルが叫ぶ。その隣ではクランとか呼ばれていた子供もまた同様に驚きの表情を見せながら俺の方へと視線を向けている。それは、クランと一緒に現れた2人の女もまた同様だった。
「確かに感覚を掴むのは難しいが、それでも慣れればそんなに難しくは無いけどな」
「はっはっは。さすがにアクセルだ。なら次は飛行だ……と言いたいが、幾らアクセルでも格納庫の中で下手に飛行して機体や天上に被害を与えるという可能性があるからな。外に出るぞ。それとルカ……いや、ミハエル。確かお前がパイロット養成コースのNo.1だったな? EX-ギアで飛ぶ方法をアクセルにレクチャーしてやれ」
「ちょっ、オズマ隊長!? 何だって俺がこんな男に!」
オズマの突然の言い草に、ミハエルが抗議の声を上げる。だが、それを見ていたクランが何故かニヤリとした笑みを浮かべながらミハエルの腰を叩く。
「ほら、隊長命令だぞ。部下である以上従う義務があるんだから、大人しくあいつにレクチャーしてやれ。……女じゃないのが残念だろうけどな」
「てめっ、クラン!」
「ミシェル! 早くしろ!」
クランのからかいの言葉に怒鳴ろうとしたミハエルだったが、オズマの怒鳴り声に怒りを吐き出すようにして溜息を吐いてEX-ギアを身につけていく。
「ったく、せめてお前が女だったら俺のやる気も変わってくるってのに。……ほら、行くぞ! 俺が教える以上、絶対に生半可な技術じゃ許さないからな!」
そう告げながら、俺の前を移動していくミハエル。
俺もまたその後ろを付いていくが、妙に敵対的かと思えば意外にいいところもあるんだな。いや、オズマに命令されているからかもしれないが。
だが、それでも何だかんだ言いつつ俺の面倒を見る限りじゃ、それ程性格が悪いって訳じゃないのかもしれないな。
そんな風に思いながらミハエルの後を付いていき、やがて外へと出る。
S.M.Sの訓練用のグラウンドか何かなのだろう。それなりに整備されている場所だ。
「さて、まずは手本を見せるからよく見ておけよ。言っておくが俺が男に教えるのは1度だけだ。その1度できちんと覚えないと、後
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