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ファイナルファンタジーT
5話 『成すべき事』
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気の早ェヤローだぜ。オレには関係──── 」

「もしかして、この先1人で行くつもりじゃないでスよね……?!」

「とにかくわたし達も、すぐ謁見の間に行こう!」

「………ちッ」





「ふあっ、良かったでス! まだ居てくれまシた……!」

 ナイト・ガーランドに裂かれたはずの背の赤マントは、縫い目も判らぬほど元通りになっており、玉座のコーネリア王とその横に佇むセーラ姫を前にした赤魔道士は、後からやって来た3人に対し振り向きもしない。

「マゥスン、わたし達にも声をかけてくれればよかったのに……!」

「そ、そうでスよぅ。ボク達は4人で光の戦士、なんでスから……っ!」

「ンなこたどーでもいいんだよ」

 シファとビルを遮って出るシーフのランク。

「オレはオレのやり方で勝手にやる。……それだけだぜ」


「え、ランク、それじゃあ……?」

「ンだよシファ、文句あっか?」

「そんな事、ないよ……!」

(赤魔のヤツに借り作ったままってのも、シャクだしな………)


「わたしは、予言の光の戦士なんて実感ありませんけど………出来る事を、やってみようと思います」

「ボクは、えっと………皆さんの為に、頑張ってみたい、でスっ」


「 ────よくぞ申してくれた、光の戦士達よ」

 シファとビルの答えにも満足した様子のコーネリア王。


「まずは、どこへ向かえばいいんでしょうか? 源のクリスタルは、四方の大陸にあると仰ってましたけど……」

「うむ、しかし定かではない。その存在に関しては、予言者ルカーンに直接尋ねると良かろう。……何せ光の戦士の現れを自ら予言しているのだから、お主らの助けとなるに違いない」

「その予言者ルカーンさんは、どこにいらっしゃるんでスか……?」

「予言伝道の為、以前はコーネリアにおられましたがの、それも随分経ちますな……」

「居所が知れねーンじゃ捜しようがねェだろッ」

 大臣の話に呆れたように云うランクに、セーラ姫が付け加える。

「エルフの民に、力を借りては如何でしょう。彼らは内海の南……、緑豊かな森に住まう種族です。ルカーン様は、そこにも足を運ばれているに違いありません。……それに、エルフは人より長命で見識も深く、有力な手掛かりが得られる筈です」

「そうするにしても、内海を渡る為の船が必要となろう。コーネリアの都からすぐ北側の橋を渡り、そこから東に位置するプラボカという港町から経由して行くと良い」
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