その18
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はそれ。
あれはこれ。
ついでに増えたサスケとの接触は歓迎している。
ナルトがイノのうちの店に顔を出すときは、高確率でサスケも店に顔を出しているのだ。
「あ!サスケ君〜!今日も私に会いに来てくれたの?」
今日も喜びに胸を高鳴らせて、いつものように問いかけると、サスケは無表情に僅かだけ嫌そうな表情を混ぜて否定した。
「いや。そうじゃない」
何度も繰り返しているやり取りだけど、やっぱりいつまで経ってもがっかりするし、少し傷付く。
しかし、ほろ苦さを感じつつも、イノはサスケに会えたと言う事で気にもしていなかった。
「おい、ナルト」
後ろからサスケに声をかけられたナルトは、またまた珍しい表情で顔をひきつらせてびくついた。
ナルトの表情はどこか切羽詰まったような、焦りの物に見える。
それっきり硬直してしまったナルトを、サスケはじっと見つめ、やがて面倒臭そうに溜め息を吐いた。
ナルトと一緒であんまり表情を変えないサスケの表情が、ほんの少し呆れた物になった。
そして、ニヤリと不敵な笑みを浮かべる。
その尖った刃のような表情に、イノは思わず魅入られてしまう。
サスケは、サスケに見とれているイノをあっさり無視し、何故だかさっきよりも真っ赤になって両手を固く握らせているナルトに再び声をかけた。
「おい、ナルト」
さっきよりも明確に、からかって面白がっているようなサスケの声に、思わずナルトに対するジェラシーを感じるのもいつもの事だ。
サスケとナルトはいつも一緒にいる。
仲が良いと言うだけでは済まないくらい、いつも一緒にいる。
気がつけば、どちらか一方が単独行動している方が珍しくなってしまったほど、いつも一緒に居るのだ。
噂では、家族の居ないサスケの食事は、弁当も含めてナルトが作っているらしい。
そのせいでしょっちゅうサスケの家にナルトは泊まり込んでもいるらしい。
そしてナルトは男の癖に、家事が主婦並に得意らしい。
ナルトにも家族は居ないから。
そう知った時、イノの胸に湧いた複雑な気持ちなど、ナルトもサスケも知らないだろう。
しかし、二人のその親密さと、ナルトの家事スキルと料理の腕と、それに慣らされてしまったサスケの舌に歯噛みして二の足を踏んでいる里の女子は少なくない。
かくいうイノもその一人。
そして、サスケとナルトと接点を増やしてしまったイノは、皆が気付かない二人の違和感にも気付いてしまっていた。
「お前、また勘違いして間違えたな?このウスラトンカチ」
勝ち誇るようにナルトに笑うサスケは、ナルトにしかそんな顔を見せない。
「べっ、別に間違えて無いもん!他にも用があったんだよ!」
「へえ〜?」
ニヤニヤと楽しそうに笑うサスケを、頬を膨らませて赤い目許
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