第三十話
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」
「そっちがそれでいいなら、それでいいわ」
「んじゃ、そういうことで。また同居人にも挨拶していけよ」
「そうさせてもらうわ。・・・そう言えば、同居人ってどんな人なの?」
答えづらい質問を・・・まず間違いなく、名前を出した瞬間に何を考えてるのか、といわれる。女三人に男一人がおかしいことくらい、しっかりと理解している。
「・・・個性的だぞ」
「・・・アンタが個性的って評価するのは、かなりじゃない?」
「いや、そんなことは・・・一人を除いて、そんなことはないな」
「一人いるのね」
まあ、うん。
俺でも心から個性的だと思うやつが一人いる。あいつは、間違いなく個性的だ。
「こちら、本日のスペシャルメニューです」
と、そんな感じで一瞬会話が途切れたところでウエイターが何か運んできた。
それを見ると・・・明らかに一人分ではないパフェだった。
「・・・こんなの頼んだっけ?」
「あたしは頼んでないけど・・・」
「こちら、本日のスペシャルメニュー・・・カップルの方に無料サービスさせていただいているものです」
その瞬間、俺とラッちゃんは噎せた。
その間にウエイターはパフェを置いて去ってしまったので、返すことも出来ない。
「・・・・・・・・・」
そんな中、先に復活した俺はスプーンを持って、目の前に持ってくる。
それは、明らかに自分で食べるには長すぎる長さで・・・うん、まあそういう意図なんだろうなぁ。
「・・・・・・あ、あーん」
「本気か、ラッちゃん」
「こ、この状況でやらないのもおかしいでしょ。ほら、早く口をあけなさいよ」
俺は少しためらってから、ラッちゃんの差し出しているスプーンにのっているパフェを食べた。
そして、そのまま俺が持っていたスプーンでパフェをすくい、ラッちゃんの前に差し出すと・・・ラッちゃんもまた、顔を真っ赤にしてそれを食べた。
「んじゃ、ここからは普通に、」
「あ、あーん」
「マジか・・・」
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