暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos30銀薔薇騎士隊ズィルバーン・ローゼ〜PALADIN〜
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ルテルミナスと戦う前に1つ、確認したい。彼女も何かしらのレアスキル保有者、なんだろ?』

『そうだよ。終極の支配者(エクスィステンツ・ツェアレーゲン)。受けたことがあるから判るでしょ?・・・この世に存在しているもの――触れさえ出来れば全てを思いのままに分解できるんだ』

『馬鹿な!・・・それはあまりにも――』

『反則、でしょ? 対魔導師戦じゃ間違いなく最強だよ。半端な魔法は直撃する前に分解される。近接戦が苦手とされる魔導師じゃ何も出来ずに・・って感じ。騎士が相手でも同じ。格闘センスが並じゃないから、下手に攻めればデバイスどころか防護服、最悪、人体破壊までいっちゃう』

闘技場に着くまでの間、ルミナの能力について話す。ルミナに限らずレアスキルというのは基本、魔力に依存しないからどんな環境下でも使える。そんなルミナの能力に対する唯一の相殺手段は、わたしの能力・絶対切断アプゾルーテ・フェヒター。ルミナが破壊するならこちらは切断する、だ。

(とは言っても、ルミナほど制御できないから対人戦じゃ使いたくないんだけど・・、というか許可が下りないし)

そうとなれば、最後はルシル頼みだ。ルシルの圧倒的物量魔法によるカウンター潰し。隙を突いてわたしがルミナに一撃を与えればなんとかなる、はず。

「――着いたよ。この扉の先が、闘技場だよ」

城から伸びる渡り廊下を50mと抜けて辿り着いた決戦の場――闘技場。四方100mの正四角形状のエリアで、全面石畳。四方には階段状の観客席。その観客席の四角には直径2mの燭台があって、そこから炎が噴き上がってるから夜でも明るい。
闘技場の舞台にはわたしとルシル、そしてルミナだけが残って、父様やなのは達はみんな観客席に上がった。次いで闘技場と舞台を囲うようにして展開された二重結界。これで闘技場の外にも、観客席に居るなのは達にも迷惑は掛からない。

「さーて、それじゃあ始めようか? ルシリオン、イリス」

ルミナがキャミソールにカーディガン、キュロットパンツっていう私服から、ビスチェワンピースにショートパンツ、ボレロ、ブーツっていう騎士甲冑へと変身。デバイスである2つの腕輪、“ツァラトゥストラ”は起動しないまま。
わたしも騎士甲冑へと変身して、相棒の“キルシュブリューテ”を起動させる。ルシルはもう変身を終えているから、“エヴェストルム”を起動させるだけ。闘技場の中央にまで移動、そして騎士としての礼を行う。

「聖王教会騎士団・銀薔薇騎士隊(ズィルバーン・ローゼ)所属・ファオストパラディン、アルテルミナス・マルスヴァローグ」

「聖王教会騎士団・朱朝顔騎士隊(ロート・ヴィンデ)所属、イリス・ド・シャルロッテ・フライハイト」

「八神家・パラディース・ヴェヒター、八神ルシリオン・セインテ
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