暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos30銀薔薇騎士隊ズィルバーン・ローゼ〜PALADIN〜
[12/13]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
一瞬にして後方に流れる。一気にルミナとの距離を詰めたシャルロッテ様はすぐさま攻勢に移った。“キルシュブリューテ”を連続で、わたしじゃ出来ないような軌道と速度で振るい続ける。でも、ルミナも負けてない。シャルロッテ様の斬撃を同じ速度で殴って迎撃し続ける。

「あ、あれ、あれ?・・・イリスってこんなに強かったっけ・・・!?」

『さすがテルミナス、か。強いのは相変わらずってわけね・・・!』

驚愕するルミナと驚嘆するシャルロッテ様。互いの間で激しく飛び散る火花。なかなか決定打を与えることが出来なかったからか、2人は同時に後退して距離を取った。

「シグナム、あなたの技、借りるね」

シャルロッテ様は具現した鞘へ“キルシュブリューテ”を納めて居合の構えを取って、カートリッジを3発ロード。対するルミナは魔法陣の足場を創って降り立ち、「そこまで強かったなんて、驚きだよ」満足そうに笑って、クラウチングスタートの体勢に入った。

(それでもまだ・・・デバイスは使わないんだね、ルミナ・・・)

「紫電・・・!」

「拳撃必壊・・・!」

時間が止まったかのような錯覚に陥る。張り詰める空気に、観客となってるわたしも息が詰まって息苦しさを感じる。それがいつまで続くのか、ちょっと不安になっていた時、パチンと指を鳴らす音がした。

「清霜!」「オクスタン・・・!」

互いに一足飛びで最接近して間合いに進入。シャルロッテ様が鞘内で魔力を爆発させる事で抜刀速度を上げた居合抜き・紫電清霜を繰り出す。ルミナは真っ向から左拳を繰り出した。衝突する刃と拳。さっきみたいに拮抗するのかと思えば、シャルロッテ様は左に持っていた鞘に魔力を纏わせて、「飛天御剣流・双龍閃!」その鞘で刀身を打って威力増加を狙った。けど、それはルミナも同じだった。

「ズィーガァァァーーーーッッ!」

ルミナも右拳を繰り出して“キルシュブリューテ”の刀身を殴った。一瞬の拮抗の後、終わりを迎えた。

「「っ・・・!?」」

シャルロッテ様の両手から“キルシュブリューテ”と鞘が弾け飛び、ルミナは大きく両腕を左右に弾かれて無防備な体を晒した。この瞬間、シャルロッテ様の敗北が決まった。ルミナは徒手空拳の騎士で、シャルロッテ様は剣士だ。ルミナは弾かれた両腕を構え直すことなく、シャルロッテ様の頭部を左右から殴りつけようと振るった。終わりだ。諦めそうになった時、

――集い纏え(コード)汝の雷撃槍(フルグルゼルエル)――

蒼い雷光を纏う二剣一対形態の“エヴェストルム”の柄がシャルロッテ様の両手にスポッと収まった。

「んな・・・!?」

「雷牙双月刃!」

「ぅぐ・・・!」

ルミナの一撃が入るより早く、シャルロッテ様の雷光纏う斬撃がルミナを捉えた。
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ