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東方夢想録
博麗神社 編
博麗霊夢ルート
第26話 オレと俺(鉛筆とナイフ)
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楓が決意した表情で

楓「幾斗さんが幽々子ちゃんを助ける為に行った行為です」

幽々子を助ける?

楓「幽々子ちゃんは亡霊です、だから成仏しなければいけなかったのです。けど、幾斗さんはそれに反対して人間に戻そうと頑張ったのです」

亡霊を人間に戻す?

楓「幾斗さん、あなたが昔住んでいたところには西行妖と言う桜がありました」

西行妖...
あ、白玉楼だ

オレの住んでいたところは白玉楼だ!

楓「その西行妖は」

「亡霊の精気で封印されている。だから俺はその封印を解く為に必要な妖力を西行妖にブチ込んだ。違うか?」

楓はパチンと指を鳴らし

楓「どんどん思い出してきましたね」

星花「おにぃしゃま...(心なしか口調まで悪く)」

ちょっとまて、それで何故俺はここにいるんだ?
記憶が吹っ飛んで、気がついたら神社にいた

なんでだ?

楓「僕が幽々子ちゃんを殺そうとしていた理由、これでわかりましたか?」

ある程度はわかっている
幽々子を成仏させようとした
だが、何故あそこまで酷い殺りかたをしようとした?

「わかっている、わかっているが酷過ぎやしないか?」

俺がそう言うと楓は俺の目をギラッと睨み
普段と違う紅い、ドス紅い眼を俺に向けて

楓「悪いかよ、なんか悪いかよ」

その発言を聞いた瞬間、俺は悟った
こいつこそが、今の楓こそが本性なんだ

昔は何時(いつ)もいつもこんな眼をして、こんな怖い顔して...

そんなことを考えていると、次のことが真っ白になりそうな勢いで俺の首にナイフを押し当ててきた、切れるか切れないかギリギリだ


それもまさにこんな風に人に平気でナイフを発てて来るような奴だったんだ

でも今は、現在では、ニコニコして友達思いで優しくて、いい奴...ぶっていられる位の余裕はあるんだ

半分は笑顔で鉛筆とメモ帳を持った張り切っている楓
もう半分は不気味な睨み顏で背中に黒い羽を生やしてナイフと肉塊を持った憎しみしか感じられないような顔の楓

裏と表のような

楓「憎かったんだよ。いっつも何も考えてないような笑顔浮かべて人に優しく明るいあんたがよ。はたから見ても憎いのに、そんな奴が僕に話かけて来るもんだ。あんたが憎くてしょうがねぇんだ!! 今直ぐにでもぶち殺してやりたい、グチャグチャの肉塊にしてやりてぇよ」

楓はナイフをグッと握り締め刺さないように突き立てながら、血の涙を流してこう言った

楓「そんなあんたが、自分の身を滅ぼす覚悟で誰かを助けるなんてことを、僕の目の前でしたんだよ。だからここまで、僕は...黙ってきた、ずっとあんたを探して見ていた、けど我慢していた、黙っていた。憎いのに、憎くてたまらないの
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