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IS インフィニット・ストラトス〜普通と平和を目指した果てに…………〜
number-19
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胸を躍らせた。少女――――更識家第17代目当主、更識楯無の妹、更識簪の曇り切った視界が色付き始めた瞬間だった。
 今にして思えば、簪が戦隊物などのヒーロー系が好きになったのは蓮が影響しているのかもしれない。


 ◯


 蓮は控室でラウラと一緒に先程発表されたトーナメント表を見てミーティングを行っていた。この二人の実力をもってすれば、こんな大会を制覇することなんて片手間にできることなのだが、だからといって油断するほど戦いをなめてはいない。
 二人の中で要注意人物としてあげられるのは三人だった。


 まず一人目。これは言わなくても分かると思うが、織斑一夏である。意外に思われるかもしれないが、あいつの実戦における成長スピードは異常の一言に尽きる。クラス代表戦の時からその頭角を見せ始めている。最初は飛ぶこともおぼつかなかった一夏が相手の不意を突いたとはいえ、ミサイルを切り裂いてからの懐に入り込んだ一撃。結果は自分でエネルギーを切らすという自爆であったが、もしあの攻撃が通ったら零落白夜の効果攻撃で確実にセシリアを落としていた。天性のセンスを持っている。
 次にセシリア・オルコット。彼女の持ち味は、何があっても動揺しないという冷静さにあるだろう。クラス代表戦の時には、男に負けるはずがないという驕りと油断があったが、今は違う。不測の事態にも対応できる柔軟さと判断力も持っている。また、自分が強くなったらどうだと先日発破をかけたが、それ以前から努力は続けていてビットを動かすには自分は動けなくなるという制限があったが、今は六機中四機までなら操作しながら自分も攻撃できるようになっている。彼女もまた一夏とは違うジャンルの天才だ。
 三人目は、シャルル・デュノア。本名をシャルロット・デュノア。まだ誰にも明かしていないようだが、一夏には知られてしまっているようだ。そして彼女もまた天才の部類に入るのかもしれない。彼女の機体は第二世代の改造機体(カスタム機)。他の第三世代のトライアル機と比べると見劣りしてしまうが、そこを彼女自身の操縦技術でカバーしている。高速切換(ラピット・スイッチ)ですべての重火器を展開する速度は同じ。これもなかなかに侮れない。


 だが、蓮とラウラにしてみれば一番警戒するべきは一夏であり、残りの二人はついでに注意しておくぐらいの感じなのだ。セシリアに関しては、蓮がミサイルなどで面制圧に動けば自然と使いづらくなるだろうし、シャルロット――――今はまだシャルルの方は、高速切換(ラピット・スイッチ)をもっとえげつない様に使ってくる仲間がいるためその対策はもうできているといってもいいだろう。ただ同じように攻めて来るとは限らないため警戒しておくと言った方が正しいのだろう。


「こんなものじゃないか? 兄上」
「……ああ、そ
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