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IS インフィニット・ストラトス〜普通と平和を目指した果てに…………〜
number-19
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ピュータを出してパーツの確認をしている。いつも試しては変えるという作業ばかりを繰り返してパーツの整備を怠っていたため丁度いいとばかりにパーツのリフレッシュ作業を行っていた。
このタッグトーナメントには隣にいる本音と出る少女。専用機はまだできておらず、訓練機である打鉄かラファール・リヴァイブのどちらかになるが、少女はラファール・リヴァイブを選んだ。別にクラス代表というわけでもない少女は、負けられないとか期待を背負ってるとかないため一回戦で早々に負けようと思っている。幸いにも嫌いな織斑一夏とは真逆のトーナメントブロックにいる。自分の番が回ってくるのは相当後になるからここにいるのだ。そんな少女が気になることが一つだけあった。
(……見袰衣蓮)
すごく、ものすごく見覚えのある名前だった。少女がまだ幼稚園に通っていたころの友達の名前にあった。最も幼いころから内気な少女は友達なんてほとんどいなくて、姉としか遊んでいなかったが。とにかく懐かしい名前だ。本当に本人なのかはまだ分からないが、御袰衣なんて名字は彼らぐらいのものだろう。
(……蓮、くん)
その名前を口にするたびに冷え切った心にポッと温かみが宿る。この気持ちが何なのかは分からない。恋? ……全然分からない。そもそも恋っていったい何だろう。異性のことが好きになること。じゃあその好きって何?
好きって云ってもいろいろある。恋慕、親愛、敬意、友情。この抱いた気持ちが恋なのかもしれない。それとも親愛なのかもしれない。自分がそうだって言えばそうなるし、そうじゃないっていえばそうではなくなる。何とも曖昧でゆらゆらと空気中を漂っている感じがする。理論的に考えられない物が恋でいいじゃないか。恋って頭で考えるモノじゃなくて体で考えるモノなのじゃないか。
自然と少女の口に笑みが浮かんでいた。こういう哲学みたいなことを考えるのは好きな少女。答えのないものに答えを見つけ出そうと馬鹿みたいに試行錯誤を繰り返しているとなんだか楽しくなってくる。そしてこの答えのないものに答えを出す方法を見出す。
「……そうだ、会えばいいんだ。あの人に、強くて優しくて、格好いい友達に」
「……かんちゃん?」
内気な少女――――どこかで見たことのある水色の髪。性格を表しているのか、内側に巻いてくせ毛のようになっている。視力が悪いわけでもないが、眼鏡をかけている。どこかで見た似ている少女と違う点は、あとは胸の大きさぐらいであろうか。コンプレックスな自分の胸の大きさを今は忘れて、しばらく笑みを浮かべる。ずっと笑わなかった少女が笑っているのを見て、本音は嬉しくなる。笑うきっかけは分からないが、ただ嬉しかった。
この大会が終わったら会いに行こう。そう決めた少女は、これからに
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