暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
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〜Cross world〜
cross world:交手
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小さな口から、ごぽり、ごぷり、と蛇口を閉め忘れた水道のように粘性のある赤黒い液体が溢れ出ていた。
その心臓の位置から、浅黒いシャツを真っ黒に染めながら屹立している腕が、悪趣味なB級ホラー映画のように網膜に焼きついた。
つい先刻に、人並み外れた速さで自分をここまで運んでくれた足は完全に宙に浮き、電池の切れた人形のようにダランと垂れ下がっている。時折、その足がピクピクと痙攣するさまが、電気を流し込まれたカエルの足のようで、無性に笑いたくなった。
宇宙の深遠のような、果てしなき夜空のような、削りだされたブラックダイヤのような瞳は、完全に光を失い、長めの前髪の奥に引っ込んでいる。
反射的なものなのか、それとも抵抗しようとしたのか、突き出した腕に寄り添うように、すがるように置いてあった細い二本の手が、自らの血に滑るようにズルズルと音を立て、プランと垂れ下がった。
その時点になって、やっと思考が目前の状況に追いついた。
しかし、身体はそうも行かない。
「…あ………ぁ……」
と、言葉にもならない、意味もなさない音が唇の隙間から漏れる。
音もなく絶句する少女の前で、異形の影は静かに呟いた。
『Loading《Akashic Record》』
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