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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第410話】
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「確かに……あの辺り、街灯が点いてないのが気になるし」
今思えば不自然過ぎるのだ――もしかすると、街灯の明かりが壊されていたのかそれとも別の要因なのか。
とはいえ、考えても答えは出ず、明日、もしかすると事件になる可能性もある。
だから朝イチにニュースの確認すればいいかと思い、俺とラウラは寮への道を歩き始めた。
「そういえばラウラ、機体のシステムはもう大丈夫なのか?」
「うむ、墜落の衝撃で一時的にオフラインになったのだろう。 墜落程度と思う人も多いだろうが、この辺りはどんな機械も同じだろう」
「そっか。 まあ機体が無事なのももちろん良いが、ラウラにシャル、二人とも怪我が無くて良かったさ、これがな。 ……セシリアだけだな、負傷したのは」
そう言い、またセシリアの事を思い出す――刺される痛みは俺にはわからないが、相当な苦痛を感じた筈だ。
そう思うと、さっきの銃口を向けられた事を思い出し、また内から来る恐怖がじわじわと蝕む感覚が拡がる。
無理矢理頭を振って払拭すると、俺はラウラの手を了解も得ずに握った。
「……!? ど、どうしたというのだ、ヒルト? わ、私としては嬉しいのだが、い、いい、いきなりは心の準備が……!」
「わ、悪い。 またさっきの事を思い出してな。 ……やっぱり直ぐには払拭出来ないな……」
「そ、そういう事か。 ……今日もヒルトのベッドに忍び込む予定だ、だからその時に私を抱き枕代わりに抱けばいい。 少しは落ち着くぞ? 私は未来からぬいぐるみを抱けばいいと訊いたが、ヒルトはぬいぐるみよりかは私の方がいいと思ってな」
……それはそれで色々不味い気がするのだが、ラウラの心遣いは非常にありがたい。
「そうだな、もし寝付けない場合は抱き枕にさせてもらうさ」
「ぅ、ぅむ。 ……わ、私も部屋に戻ったらシャワーを浴びるとしよう」
身嗜みに気を使ってるのだろう、最近ラウラは使うシャンプーを変えたのか心地好い香りが髪から漂う。
ラウラも女の子――もちろん当たり前だ、だが前よりかは更に女性らしさに気を使うようになった。
時折シャルや美冬に髪を弄られ、色んな髪型にしたりしてるが本人はやはり伸ばしっぱなしの今の状態がお気に入りな様だ。
俺自身も、ラウラはこの髪型が似合ってると思う――もちろん、他の髪型も似合うがラウラと言えばロングストレートっていうイメージだ。
……こうやって別の事を考えてる間は思い出さずに済む。
その事実が、蝕む恐怖心を徐々に癒していくのがわかった。
そう話をしてる内に寮へと到着、一旦ここでラウラと別れて俺は自室へと戻る。
夕食食べてないが、とても食べる気にはなれない―
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