第七話
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「あら、シーマ中佐?私の方が悠斗さんに、相応しと思うのですけど。やはり、悠斗さんとて男の子ですから、行き過ぎた年増より年の近い私の方が良いに決まってます」
「へえ〜?小娘が、意気がるんじゃないよ。悠斗には、私位女の脂が乗った方が丁度良いのさ」
二人の間に火花が散る。周りの人達は、触らぬ神に祟りなしの状態で、見守っていた。ぶっちゃけ、巻き込まれて自分に矛先が来るのを恐れています。女の修羅場に飛び込むのは、バカのやることだ。
「良いでしょう。シーマ中佐、貴女を私のライバルとして認めます。どちらが先に彼を物にするか勝負です」
「望む所だ。私は引くつもりは無いからね」
お互いに右手を出し、握手をした。此れから悠斗を巡る恋の駆け引きが始まろうとしていた。
イルマsideout
悠斗side
なにやら不穏な感じがした。具体的には、PXで誰かが争うような感じだ。まあ、あの二人は大丈夫だろう。仲が良さそうだったし。俺は中央指令部に来ている。デラーズ中将と明日行う予定になっている会議の打ち合わせに来た。丁度デラーズ閣下がいたので、後ろから話かけた。
「ご苦労様ですデラーズ閣下」
「うん?おお!不動大佐か。どうしたんだ?こんな時間に指令部に来るなんて?」
此方に振り向いて、俺の存在を確認すると、近くにいた女性オペレーターに珈琲を出すように指示する。
「いえ、明日の会議の打ち合わせに来たのと、国連事務総長に連絡を取ろうと思いまして」
「そうだったか。まあ、此れからの動きは大変だからな。まずは、事務総長にコンタクトを取っておいた方が良いだろ」
珈琲を手渡される。女性オペレーターに感謝の言葉を言って笑顔で受けとる。何故か女性オペレーターは顔を赤くして離れていった。なんかしたか?
「フフ。不動大佐は罪作りな男だな」
「はあ?何か俺は変なことをしましたか?」
「気づいていないのか」
はあ〜と、ため息を吐くデラーズ中将。意味が分かりません。取り敢えず、受けとった珈琲を飲む。口の中に苦味が広がり頭が冴えてくる。
「まあ、なんにせよまずは、事務総長に連絡を取りましょう」
「そうだな。オペレーター、国連事務総長に回線を繋げてくれ」
「はい。少々お待ちください」
先程、珈琲を渡してくれたオペレーターが回線を繋いでいるようだ。
「回線繋がりました。中央モニターに映像が出ます」
ブゥン〜と音がなり、モニターに映像が映しだされる。画面中央に、桃色のボブカットに黒いスーツを着た女性が椅子に座っている。
神様、あんたが気に入った人ってこの人ですか。確かに政治の手腕は一流ですけど、まさかアクシズの全権を握っていた、ハマーン・カーンさんです
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