7ーリハーサル(序章)
[1/3]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
ログアウトすると、俺は雪宮病院へ1人と向かった。実はこの雪宮病院。今だ目覚めないSAOサバイバーを受け入れている病院である。それを知ったのはちなみについ最近だったりする。
病院に着くと俺は特別面会証 (まあ院長の息子だからね!)をもらいある部屋へと入った。
「…」
その部屋に寝ていたのはキリトのゲーム内とはいえ妻にして、攻略組最強ギルド血盟騎士団の副団長ーーーアスナが眠っていた。
「いや、今は結城明日奈さん、というべきか…」
彼女はまさに眠り姫。起こそうとしても、隠れてみても起きない眠り姫。そんな眠り姫は医者のはしぐれの俺でも分かるぐらい衰弱していた。繋がれた点滴が痛々しく腕に注入されてる姿はあの世界にいたものとしては考えられなかった。
「このまま…このまま君が起きなかったら…♪彼はどうするのかな?」
歌うのを止め、ふとあの黒の剣士が脳裏をよぎった。
今僅かな可能性を信じ、彼女を目覚めさせるためALOの世界を飛び回ってる彼はいったい…?
そんな事を考えていると、この病室にスーツ姿の、いかにもエリート顏した男が入ってきた。
「君は誰だね?ここは関係者以外入れないはずだが。」
その男は傲慢な態度を隠さずに聞いてきた。偉そうでイラつくな…
だが俺は営業スマイルで話し始めた。
「すみません…私はこの病院の院長の息子の雪宮佳と申します。今、患者様の容体確認をしていたところです。」
「君のような子供がかい?」
「いえ、ほぼ見学の様なものなので…ただ私の様な子供の目線から見て学ぶべきこともあるかと思いまして…」
「なるほど…」
その男はいきなりアスナの髪を手で弄り始めた。…なんだこいつ。気持ち悪い…結城家の人じゃないみたいだし…
「失礼ですが、どちら様でいらっしゃいますか?」
質問するとその男はニヤニヤしながら
「僕は須郷伸之。彼女の婚約者さ。」
…!こいつがか。キリトから聞いていた。最近、警備員さん須郷伸之さんからこの病室に桐ヶ谷という人を入らないでくれと言われた。と言っていた。
キリトにアスナが近づかない様に脅しーーー恐らく彼女をあの世界に閉じ込めているのも…
なんとなくだが直感で感じた。
だが俺は笑顔を崩さないで。
「そうですか。」
とだけ答えていた。その後も須郷は彼女の髪の匂いを嗅ぐなど気持ち悪い事をやった挙句、満足したのか。または掃除したり、点滴の量を確認している俺が邪魔なのか、少ししたら帰っていった。
俺は他の病室も見て、帰ろうとしていると、争っている声が聞こえた。
「だからだめだって!」
「お願いします!」
あの見知った顔どうみても桐ヶ谷和人がその場にいた。
…うーん。あれはキリト、いや和人か。絶対あれだよね。締め出し喰らった
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ