第十七話 俺を造った博士は人類最強でした
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アルマージを倒したエックス達はメンテナンスとエネルギーの補充のためにハンターベースへ戻ろうとした時、機械の駆動音が聞こえ、そこへ向かうとエックス達を強化してくれたカプセルがあった。
エックス「あれは…」
ルイン「あのおじいさんのカプセルだよね?」
ゼロ「何故ここにあるんだ?」
エックス達が疑問符を浮かべるが、今までの経験から触れても大丈夫だろうと触れるとカプセルが起動し白衣の老人ではなく…胴着を着込んだ老人であった。
エックス「…………」
ゼロ「(何だこれは…?)」
ルイン「(コスプレ?)」
老人の格好にどう反応すればいいのか分からずエックス達は無言で老人を見つめる。
ライト『ふふふ、どうじゃエックス、ゼロ、ルイン!この鍛え抜かれた身体は!!後ろに見ゆる大瀑布で鍛えに鍛え抜いたのじゃ!!ばくふと言うても“江戸幕府”のことではないぞ!!』
ルイン「え?そうなの?私はてっきり江戸幕府かと…」
ゼロ「他にもあるだろう、室町幕府や鎌倉幕府とかな」
エックス「ゼロ…何で君はそんなどうでもいいことを知ってるんだい……?」
意外な知識を披露したゼロにエックスは思わずツッコミをいれる。
というか今までの白衣の老人に対して抱いていた儚いイメージが一気に崩れた。
ライト『……とまあ、冗談はこれくらいにしておいて………このカプセルに入れば、厳しい修業によって一部の人間だけが習得出来た必殺技を放てるようになる。人に近い心を持つお前なら、きっと使いこなせるはずじゃ…エックス…宇宙を…パワーを…波動を…感じるんじゃ!!…波動拳!!』
老人はそう言うと自らの波動で大地を揺らす。
ルイン「(これ本当にホログラム?)」
あまりにもホログラムらしからぬ演出を見せる老人にルインは引き攣り笑いを浮かべるしかなかった。
エックスは少し戸惑いながらカプセルに入ると光に包まれる。
光が消えた後、エックスは自身の身体を見つめる。
ルイン「どうエックス?」
エックス「どうって言われても…」
一応何の変化もない。
今のところは。
ゼロ「彼がやっていた構えをやってみたらどうだ?」
エックス「あ、ああ…」
ゼロの提案に頷き、老人がやっていた構えを再現してみる。
エックス「…波動拳!!」
エックスの掌から波動が放たれ、それは山にぶつかり、跡形もなく山を吹き飛ばした。
山を跡形もなく吹き飛ばした。
そう、山を跡形もなく“吹・き・飛・ば・し・た”のだ。
エックス「……………」
ルイン「……………」
ゼロ「……………」
波動拳のあまりの破壊力に呆然となる一同。
ルイン「こ、これは封印だね…」
エックス「あ、ああ、そうだな」
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